2022年6月25日

関西ゴム技術研修所
会場で「第60回卒業式」を挙行

顔を合わせて祝う
皆勤賞全員が成績優秀賞

関西ゴム技術研修所(駒水謙二所長)における「第60回卒業式」が6月15日、大阪市西区の大阪科学技術センターにおいて挙行された。今回の卒業生は31人で、このうち28人が皆勤賞を取得、研修日数79日間の全日程をこなした結果、その28人全員が成績優秀賞を受賞した。教場である化学物質評価研究機構大阪事業所において昨年10月1日、初のオンラインによる入学式を経て研修生活を開始。新型コロナウイルス感染症対策の観点から、対面とオンラインを併用しながら授業が進められ、生徒たちは9カ月間にわたるカリキュラムをこなした。

伊藤晴彦事務局長の開会の辞に続き、百武健一郎副所長が開会のあいさつを行った。研修経過の報告が行われた後、駒水所長が檀上に上がって式辞。「会場に研修生を迎えて卒業式が実施できたのは2年ぶりで、実際に皆さんの顔を見ながら式典を開催できたことを非常に喜ばしく思っている。第60回を迎えた研修所も新型コロナウイルス感染症に悩まされながらも、感染者をだれ一人出すことなく無事にカリキュラムをこなすことができた。研修期間の前半はオンライン形式で講義を実施し、1月は少人数に絞って対面の形で行い、世間の感染者数の減少がみられた4月以降はハイブリッド形式で講義を進めた。そうした状況にありながら研修生の出席率は高く、優秀な成績を収めて卒業していく皆さんのことはひと際印象深い。感染症が収束した際に、再び皆さんと会える機会を楽しみにしている。この研修所で学んだ知識は、ゴム工業における初級レベルの内容ではあるものの、ゴム工業の成り立ちなどは理解できたと思う。卒業後は、初級から中級に駆け上がる足掛かりとして役立ててくれればと思う。環境は業種などによって異なるが、自らが勤務する会社の事業内容を熟知し、どういった技術を必要としているかを認識する。分からない事柄は先輩に尋ね、それでも解決しない場合は研修所に相談してほしい。仕事と研修の両立には苦労もあったと思うが、やり遂げた成果は目に見えない財産として今後の人生に確実に役立ってくれるものと信じている」と述べ、卒業生の今後に向けて期待の気持ちを込めた。

卒業証書の授与が行われ、卒業生31人の名前が呼び上げられた後、代表者が駒水所長から卒業証書を受け取った。続けて成績優秀賞、特別賞である近畿経済産業局長賞(2人)、大阪府知事賞(3人)、大阪ゴム工業会会長賞(3人)、皆勤賞、出席率95%以上を果たした精勤賞の受賞者が発表され、それぞれに賞状が贈られた。成績優秀者であると同時に、研修仲間の推薦によって選ばれる山下晋三賞については、研修生同士が対面する機会が少なかったこともあり、受賞者の選出は前回に続けて今回も見送られた。

来賓による祝辞が述べられ、まずは近畿経済産業局産業部の代表者が祝意を伝達。続けて、大阪ゴム工業会の十川利男副会長が、清水隆史会長の祝辞を代読した。清水会長は「卒業生の皆さんの熱意に対して心より敬意を抱くとともに、今後の活躍に期待している。変化のスピードの速い現状においては、原理原則に立ち返って物事を判断することが大切であると考えている。何事も基礎から学ぶことで大きな成長が期待できることから、卒業生の皆さんには将来のゴム産業の担い手となってもらえることを期待している」と伝えた。さらに十川副会長は「この2年間、リモートワークが常態化してきたが、対面が重要であるという事実は変わりない。人と人のつながりが大切であり、卒業後もコミュニケーションを大切にしながら職務に励んでほしい」と、仕事に対する姿勢の在り方を述べた。

引き続き、大阪ゴム薬品商同業会の鈴木雅雄理事長が「新型コロナウイルス感染拡大によって例年とは違うカリキュラムとなり、行動制限も多い中、並々ならぬ努力を重ねてきた卒業生には敬意を表する。この研修所で得られた知識や経験をぜひとも会社に持ち帰って役立ててほしい」と、期待の言葉を述べた。日本ゴム協会の斎藤拓会長の祝辞を日本ゴム協会関西支部の渡邉順司支部長が代読。ゴムの物性や技術の奥深さを伝えるとともに、技術者としてのポテンシャルを高める方法として、日本ゴム協会とともに歩む道を示し、次世代のゴム産業の担い手にエールを送った。

卒業生を代表して尾﨑伶奈さん(錦城護謨)が謝辞を述べ「新型コロナウイルス感染症による感染防止策を講じた上で、こうした卒業式を開催してもらえたことに非常に感謝している。昨年10月の入学時は、仕事との両立に不安もあったが、この研修がなければ出会えなかった職種や、年齢の方々と出会いなど貴重な経験を積ませてもらった。時代の急激な変化により、新たな技術の必要性も高まっている。ここでの経験と知識を生かしながら研さんを重ねて前に進みたい。ゴム産業の将来のためにも研修所の発展を願っている」と述べ、感謝の気持ちを伝えた。

卒業式の終了後には全員による記念撮影が行われたほか、近畿経済産業局長賞、大阪府知事賞、大阪ゴム工業会会長賞の受賞者は各賞ごとに個別に写真に収められ、生涯に一度の功績を形に残した。

卒業式に先立って、記念特別講演が行われ、岡安ゴムの岡浩史社長が講師として登壇。「挑戦の連続~我がゴム人生~」のテーマで熱弁を振るい、卒業生にチャレンジ精神の大切さを伝えた。