2022年7月5日

横浜ゴム
スタッドレスタイヤ「905W」

氷雪性能重視型のTB用新発売
冬季路面での〝効き〟を徹底追求

横浜ゴム(山石昌孝社長)は、氷雪性能重視型のトラック・バス用スタッドレスタイヤ「905W(キューマルゴダブリュー)」を9月より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて販売する。発売サイズは295/80R22・5~225/90R17・5の12サイズで、価格はオープン価格。905Wは、優れた氷雪上性能で定評のあった「ZEN903ZW」の後継品となる次世代トラック・バス用スタッドレスタイヤで、冬季路面での〝効き〟を徹底追求、氷雪上性能をさらに向上させた。ZEN903ZWで好評であったロングライフ性能、低燃費性能を維持しながら、経済性、環境対応にも配慮している。

トレッドパターンにおいては、氷雪上性能と耐摩耗性能を両立する〝ワイドトレッドデザイン〟を採用しながら、リブ溝とラグ溝を幅広化することによって、氷雪路面上での発進・加速性能を向上、耐摩耗性能との両立も図っている。氷雪上性能を追求する目的から〝高密度サイプレイアウト〟を採用、エッジ量を同社従来品比50%アップさせることでエッジ効果を強化。吸水性向上との相乗効果によって氷上性能を高めている。ブロックの倒れ込みを抑制する3D形状の〝ピラミッドサイプ〟を採用しており、接地面積を確保することで氷雪上性能が高められた。〝新ストーンイジェクトグルーブ〟が石噛みによる損傷を防ぎ、同時にリトレッド用台タイヤとしての品質面も確保することで、リサイクル率を向上させた。〝千鳥ブロックレイアウト〟を採用しており、互い違いのブロック配置により、ヒールアンドトゥ摩耗などといった偏摩耗を抑制、ロングライフ性能の維持に貢献している。

これらの独自技術を採用し、同社のタイヤテストコースである北海道タイヤテストセンター(Tire Test Center of Hokkaido、以下、TTCH)における屋内氷盤試験場を活用した開発により、優れた氷上発進・加速性能を実現、氷上制動性能、雪上制動性能を従来品比でそれぞれ8%、5%向上させた。
 同社ではトラック・バス用スタッドレスタイヤにおいて、さまざまな地域や路面状況に合わせた開発を進めており、氷雪性能重視型の905Wに加え、総合性能重視型の「904W」、耐摩耗・低燃費性能重視型の「902ZE」をラインアップしている。

同社は、2021~23年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation2023(YX2023)」において、タイヤ生産財事業のさらなる強化を掲出。その施策の一つとしてトラック・バス用タイヤ事業の強化に取り組み、事業基盤の整備、増産投資に加え、商品ラインアップの拡充を進めている。現在、同社はTTCHに加え、スウェーデンに冬用テストセンターを開設しており、各国・地域の冬路面に最適な冬用タイヤの開発を推進している。