ニシヤマ
「2022年第76回ニシヤマ会」
21年度売上高が歴代2位を更新
ニシヤマ(西山正晃社長)は6月17日、東京都千代田区の帝国ホテルで「2022年第76回ニシヤマ会」を開催した。同社の主要な取引先を招いて事業の近況や方針などを説明するもので、2020年、21年は社会情勢を鑑みて開催を見合わせていたことから今回は3年ぶりの開催となった。
開会に先立って西山博務会長は「本日は社長と各事業部長から、2022年3月期の業績と今後の計画と展望について説明させて頂く。それを足掛かりとして、皆様と互いにウィンウィンの関係を構築していけるような会合にしていきたい」とあいさつ。引き続き登壇した西山社長は21年度の業績と今期の計画についての詳細な説明を行った。
21年度の全体の売上高は前年比111・7%増の378億9100万円となり、17年度に収めた歴代2位の実績を更新。 事業部ごとに見るとエネルギー事業部は前年比0・1%減の72億3400万円、鉄道車両システム事業部は同4・1%減の68億3200万円、産業機器事業部は同10・4%増の74億9400万円、電子制御事業部は同27・6%増の153億7800万円、国際事業部は同33・5%増の9億5300万円となり、鉄道車両システム事業部はコロナ禍によって大きな影響を受けたものの、電子制御事業部をはじめとするほかの好調な事業部が売り上げをけん引したことで増収を果たした。特に中核事業である電子制御事業部においては半導体製造装置メーカーや検査装置メーカーなど、主力取引先の増産によって同社の供給も大きく伸長。1事業部としては初となる150億円以上の販売を達成するなど高い水準で売り上げが推移した。またエネルギー事業部においては「中圧計装制御盤」など今後の大きな成長を見込む案件を前期で獲得。そのほか、鉄道車両システム事業部においてもマクラギパッドや遺失物管理システムといった新たな製品の販売に参入しており、長期的な成長を視野に鉄道車両事業を新たな柱に育てていく方針。
22年度の計画については前期比微増の売上高380億円を掲げて推進。事業部別では電子制御事業部以外は前年実績を上回ると見通しており、「電子制御事業部については直近の部材の入手難を織り込んで控え目な計画を立案しているため(売上高380億円の)計画数値がボトムになると見込んでいる」(西山社長)。
同社が経営ビジョンとして打ち出しているのは独創的な商品とサービスを取引先とともに構築し、顧客に喜んでもらえるオンリーワンな企業を目指すこと。この信条に則って、取引先と協力しながら新たな取り組みに挑戦し、高付加価値な製品を生み出すことを念頭に今期もまい進する。
西山社長の説明の後は太田龍宏常務取締役営業本部長が今期の販売計画および方針について説明。また、各事業部長からも注力するテーマや戦略などについて発表が行われた。