2022年7月25日

ブリヂストン
TB用タイヤ「ENLITEN」初採用

新製品「W999」
氷雪性能と摩耗ライフ両立

ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は、タイヤの環境性能と運動性能を両立する基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」をトラック・バス用タイヤに初めて採用し、氷雪性能と摩耗ライフを高次元でバランスさせ、加えて耐偏摩耗性能も向上させたトラック・バス用スタッドレスタイヤ「W999(ダブリュキューキューキュー)」を9月より発売する。発売サイズは4サイズで、価格はすべてオープン価格。

ブリヂストングループは、国内のトラック・バス用スタッドレスタイヤにおいて、アイスバーン路面など氷の上での効き(氷上ブレーキ性能+氷上トラクション性能)を重視した氷雪系スタッドレスタイヤと、シャーベット路面も考慮した氷雪路での性能と摩耗ライフ、耐偏摩耗性能をバランスさせた総合系スタッドレスタイヤをラインアップ。今回発売するW999は、タイヤの環境性能と運動性能を両立するENLITEN技術を基盤として、さまざまな車両のあらゆる路面に接するタイヤを開発してきたブリヂストンの〝接地を極める〟というコアコンピタンス(強み)を生かして開発されたトレッドパタン〝トリニティコンタクトパタン〟を採用した総合系スタッドレスタイヤの〝断トツ商品〟として投入される。

トリニティコンタクトパタンは、氷雪性能と摩耗性能の両立を追求したパタンで、高い安全性と経済性に貢献。新たなサイプ、ブロック形状、配列を融合することで接地を極め、氷上路面のグリップ力向上と接地面全体の摩耗エネルギー低減を達成した。トリニティコンタクトパタンの構成技術である〝トリプルオープンサイプ〟によってブロックをサイプで分断することにより、エッジによるブロック内の除水性を向上させ、高い氷雪性能を実現。ブロック変形抑制にも寄与し、耐偏摩耗性能が高められている。〝アドバンスドロッキング配列〟でブロック、サイプと溝の配列を最適化することで、ブロック同士が支持し合い、均一な接地を実現、高い雪氷上性能と摩耗性能を同時に発揮する。〝ディフェンスショルダー形状〟によって最適化されたブロック形状とサイプの組み合わせにより、横力発生時のブロック変形を抑制し、耐偏摩耗性能を高める。

W999はトリニティコンタクトパタンを採用することで、同社従来品であるW910との対比で氷上加速性能を14%、摩耗ライフを20%向上させており、偏摩耗量(ショルダーブロックの段差摩耗量)を44%低減した。

これにより、W999は従来品のW910のシャーベット路面での高い性能を維持しながら、氷の上での効きを向上、摩耗ライフの向上により、タイヤの交換サイクルが伸びることで資源生産性が高められた。耐偏摩耗性能の向上により、タイヤメンテナンス工数の削減にもつながる総合系スタッドレスタイヤの断トツ商品となっている。氷上性能が向上したことで、これまで氷雪系スタッドレスタイヤを使用していた一部の消費者など、より幅広い顧客の使用条件にも適した新商品となっている。タイヤサイズは、11R22・5 16PR、245/70R19・5 136/134J、275/80R22・5 151/148J、295/80R22・5 153/150J。

なお、295/80R22・5 153/150Jはバスには使用できない。また、245/70R19・5 136/134J、295/80R22・5 153/150Jのサイズは写真とはパタンが異なる。

ブリヂストングループは国内において、トラック・バス用スタッドレスタイヤの新商品であるW999をはじめとした断トツ商品と〝断トツサービスネットワーク〟を通じた〝断トツサービス〟に最新のデジタル技術を組み合わせた「Tire Solution(タイヤソリューション)」を基盤として、運送事業者のビジネスを足元から支えている。そのサービスの一つである「トータルパッケージプラン(TPP)」は、新品タイヤに加えて、すり減ったタイヤのトレッドを貼り替えて再利用するリトレッドタイヤ、タイヤメンテナンスなどを、顧客ごとのニーズに応じてカスタマイズして提供。顧客の困りごとに寄り添い、顧客とともに安全運行、環境負荷低減、業務効率化、経費削減といった社会価値・顧客価値を創出していく。

ブリヂストングループでは今後、ENLITENをタイヤ技術としてだけでなく、〝ENLITENビジネス戦略〟として商品、ソリューション事業を含めたビジネスモデルに価値を拡大していく。ビジネス成長と環境負荷の低減、顧客の使用条件に合わせカスタマイズしたタイヤ性能の向上と、バリューチェーン全体の効率化による生産性・経済性の向上といった二律背反の価値を同時に創出することに挑戦し、持続可能な社会を支えることにコミットしていく。