〈2022年12月期第2四半期決算説明会〉
ブリヂストン
売上収益は大幅増収
調整後営業利益の利益額増
ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は8月10日に「決算説明会」を開催した。売上収益は前年同期比24・9%増の1兆8863億4100万円、調整後営業利益は同13・3%増の2066億3100万円、営業利益は同1・4%減の1739億9200万円、税引前四半期利益は同1・8%増の1801億6400万円、四半期利益は同73・6%減の929億4200万円と売上収益・調整後営業利益ともに、前年同期比で大幅な増収増益となった。なお、四半期利益が前年同期比減少しているのは前第2四半期において、米国建築資材事業の譲渡に伴う売却益が計上されたことによるもの。
業績について石橋CEO自らが説明。「売上収益は前年対比で円安影響も含めて大幅増収を達成。ロシア生産・輸出の停止、中国コロナ影響、米国子会社へのサイバー攻撃といった一過性のネガティブインパクトや世界各地におけるサプライチェーンの混乱継続など、マイナス要因が大きい中、当社グループの強みでもあるグローバル生産フットプリントを基盤としたフレキシブルでアジャイルマネジメントを実行し、プレミアムタイヤの供給を最大化した。調整後営業利益は利益額で増収を達成、みぞうの原材料高騰のインパクト、プレミアムタイヤ販売MIXアップ、断トツ商品力をベースにした値上げを含む戦略的価格マネジメントにより大幅にカバーすることができた。一過性のインパクトについてはサプライチェーンなどにおいてフレキシブル・アジャイルマネジメントを継続し、影響をミニマイズした。加えてコスト増要因であるエネルギー費や労務費・海上運賃・物流燃料費などの急騰するインフレ影響を、生産性の改善やグローバル調達コスト低減、徹底した経費マネジメントなど、経費・コスト構造改革で支えるもすべてをカバーするまでには一歩及ばず、調整後営業利益率では前年比約1%減となった。継続事業からの当期利益についてはロシア事業減損などを計上し、前年比約130億円のマイナスで着地している」と総括した。
各セグメントにおける業績は、新車用タイヤにおいて半導体不足による車両減産のマイナス影響を受けた一方、市販用タイヤでは、先進国を中心とした経済活動の回復によって需要が堅調に推移した。日本の売上収益は前年同期比17%増の4653億円、調整後営業利益は同22%増の523億円。米州の売上収益は同33%増の8911億円、調整後営業利益は同18%増の1123億円。欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカの売上収益は同28%増の4220億円、調整後営業利益は同140%増の390億円。中国・アジア・大洋州の売上収益は同16%増の2146億円、調整後営業利益は同23%減の177億円となった。
通期については今年2月発表の予想を修正。売上収益を前期比21・7%増の3兆9500億円(前回予想値3兆6500億円)、調整後営業利益は同14・1%増の4500億円(同4250億円)、当期利益を同36・6%減の2500億円(同2800億円)に修正を行った。