2022年11月15日

住友理工
オドネル工場の生産能力増強

北米の需要に対応
自動車用防振ゴム1.5倍に

住友理工(清水和志社長)は、メキシコで自動車用防振ゴムなどを製造・販売するグループ会社、S―Riko de Queretaro,S.A.P.I.de C.V.(本社・メキシコ・ケレタロ州、名知正尚社長、以下、SRK―QRO)のオドネル工場の生産能力増強を発表した。工場建屋を1万2000平方㍍から2万2000平方㍍に拡張し、SRK―QROにおける自動車用防振ゴムの生産能力を1・5倍に拡大する計画で、投資額は1880万米㌦(約27億円)、量産開始は2023年12月を予定している。

同社では北米でのピックアップトラックのおう盛な需要を背景に、新たに受注した自動車用防振ゴム(エンジンマウント、サスペンション系防振ゴムほか)20点以上を生産するため、SRK―QROのオドネル工場の拡張を行う。23年末に量産開始後、徐々に生産レベルを引き上げ、フル稼働は24年度以降の予定。新工場では、IoT技術の活用によって生産性向上を図るとともに、新たなトレーサビリティシステムを導入し、不具合品を外部流出させない仕組みをさらに強化・構築する。

同社グループは、22年度を最終年度とする中期経営ビジョン「2022年 住友理工グループVision」において〝着実な成長と体質強化〟を取り組むべきテーマに掲げ、これまで事業構造改革や拠点再編を進めてきた。今回の増強策は、これを背景とした戦略的投資の一環として行われる。SRK―QROを北米における自動車用防振ゴム生産のハブ拠点の一つと位置付け、高品質な製品を迅速かつ安定的に顧客へ届けられるよう、供給体制の整備と拡充をさらに進めていく。