2022年12月25日

積水化成品工業
ピオセランラインアップ刷新

「ピオセラン2.0」新設

積水化成品工業(柏原正人社長)は、モビリティ領域で自動車部材や部品輸送梱包材として使用される「ピオセラン」のラインアップを刷新した。今後の環境ソリューションにつながる新しい品種を中心に「ピオセラン2・0」として展開し、新規需要創出・拡販を目指す。

ピオセランは、ポリスチレンとポリオレフィンをハイブリッド化した複合樹脂発泡体。発泡体の特性である省資源・軽量化に加え、複合樹脂として耐衝撃性・耐薬品性・耐摩耗性などの特長を併せ持ち、自動車部材や部品輸送梱包材として幅広く採用されている。

近年、持続可能な形で資源を再利用するサーキュラーエコノミーへの移行が世界的な潮流となり、「Reduce(資源使用量の削減)」「Reuse(再利用)」「Recycle(再資源化)」の3R推進は重要度が高まっている。同社はこれらの変化に迅速に対応するため、今回ピオセランのラインアップ刷新を行った。

特に、環境ソリューションにつながる新品種をピオセラン2・0としてその拡充に重点を置き、まずはグローバルにマーケットが拡大、多様化が進むモビリティ・エレクトロニクス領域において自動車の軽量化部材や、EV部品などのリターナブル重量物梱包材、さらに使用後のリサイクルにこたえていく。

ピオセラン2.0のラインアップは①「ピオセランRNW」=顧客から使用済みピオセランを回収し、ピオセランRNWとして再生、資源循環を可能とした②「ピオセランLW(Light Weight)」=自動車部材向けに発泡倍率を45倍とし、従来品(発泡倍率35倍)から約30%の軽量化を実現③「ピオセランHS(High Strength)」=重量物梱包でのリターナブルニーズにこたえるべく、主要な発泡倍率5~10倍における強度を20~30%高めた3タイプ。CO2削減効果は約20%(従来品比較)で、売り上げ目標として2024年度に10億円を計画している。

同社では今後、ピオセラン2.0のラインアップ拡充の開発を進める一方、モビリティ領域だけでなくエレクトロニクス領域のリターナブルな物流梱包材や各種構造部材等、グローバルに拡販を強化・加速させていく。