2023年3月10日

アキレス
「フィッティー」発売

CO2排出量削減を実現

アキレス(日景一郎社長)は低反発ウレタンフォーム端材の再利用を拡大し、焼却廃棄によるCO2排出量の削減を実現する低反発端材使用チップフォーム「フィッティー」を3月1日から国内および米国、欧州、アジア各国の海外で発売を開始した。

低反発ウレタンフォームは優れた体圧分散性能や衝撃吸収性能から、寝具や家具、梱包資材、車輌など幅広い分野で利用されているが、需要拡大とともに製造工程で発生する端材の量も増えている。一般にウレタンフォームの端材(以下、汎用端材)は、粉砕後に圧縮成形されてチップフォームと呼ばれる再生材となり、硬さを重視する製品にリサイクルされる。しかし、低反発ウレタンフォームの端材(以下、低反発端材)を汎用端材と混合すると、硬度が下がり、チップフォームとしては製品化に適さないものになる。そのため、低反発端材の大半が産業廃棄物として焼却処分されていた。

そこで同社は、低反発端材の焼却で生じるCO2排出量の削減を目指して低反発端材を主原料に、環境対応と高機能性を両立するチップフォームの研究をスタート。一定の比率で汎用端材を混合し、圧縮成形する技術を新たに開発、衝撃吸収性など低反発ウレタンフォームならではの性能を保持しつつ、環境対応と高機能性を両立するチップフォームであるフィッティーを生み出した。これにより、これまで困難だった低反発端材の再利用拡大を実現する。高密度の成形によって一般的な低反発ウレタンフォームと比べて底つき感が生じにくく、厚みを薄くして使用しても衝撃吸収効果、体圧分散効果を得ることができる。寝具や家具、梱包材、防護材など幅広い分野の製品に使用でき、低反発端材の再利用を拡大して焼却廃棄によるCO2排出量の削減を実現する。規格寸法は高さ440㍉㍍×幅1200㍉㍍×長さ2000㍉㍍、販売価格はオープン価格で、年間の販売目標として1億円を計画している。

今回発売のフィッティーは、バイオマスフォーム「エアロンエコ」、昨年発売の「CRIIN FOAM」に続く環境配慮型製品。人と環境にやさしく快適な生活空間を創造する企業を目指す同社では、フィッティーの販売を積極的に推進し、国内および海外にも展開していく。