2023年3月15日

住友ゴム工業
サステナブル原材料比率38%のレースタイヤ開発

24年に実戦投入

住友ゴム工業(山本悟社長)は、DUNLOP(ダンロップ)ブランドにおいて、バイオマスとリサイクル原材料を使用したサステナブル原材料比率38%のレースタイヤを開発した。開発したタイヤは天然ゴムや天然由来の原材料の活用、リサイクル鉄から再生した材料を使用することによって、従来のレースタイヤからサステナブル原材料の比率を高めた。三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにおいて3月4、5日において開催された「2023鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー」において現物を披露。「Modulo Nakajima Racing」の「Honda NSX―GT」に同タイヤを装着し、デモンストレーションレースを行った。今後、さらなる改良やチューニングを施した上で完成度を高め、24年内に一部のレースへの投入を目指す。

サステナブル原材料比率を高めたレースタイヤのサイド部のロゴステッカーデザインには、DUNLOPブランドロゴの左端に描かれたシンボルマークから放たれた矢が変化し、SDGsの17の目標を意味する17マスのグリーンのチェッカーフラッグにたどり着くという想いが込められている。

同社は、モータースポーツの裾野を広げる目的から、四輪・二輪の国内外のモータースポーツレースにおいて、トップクラスから入門クラスまでの幅広いカテゴリーにおいてタイヤ供給を実施。今後は24年までにサステナブル原材料比率を高めたレースタイヤを一部のレースへ投入することを目標に開発を進めることで、サステナブルなモータースポーツの実現に貢献していく。

同社では、サステナビリティ長期方針〝はずむ未来チャレンジ2050〟において、サプライチェーン全体を通じたCO2の削減を目指し、30年に製造するタイヤのサステナブル原材料比率を40%に、50年には100%のサステナブルタイヤを実現する目標を立てている。最新の車両が投入されるタイヤ開発の最前線にあたるモータースポーツ分野において、サステナブル原材料を使った製品開発を行うことによって、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速していく。