2023年4月20日

スピングルカンパニー
平和への祈り込めた千羽鶴をアップサイクル

プロジェクト第二弾に参画
アッパーに折り鶴

スピングルカンパニー(内田貴久社長)は、広島や長崎に寄贈された折り鶴を再生した糸を使用したスニーカーの第二弾として、折り鶴再生プロジェクト「ONGAESHIプロジェクト」から生まれた再生紙「恩返紙」の折り紙5枚セットを同封したスニーカー「SPM―1005R」を4月21日から全国のスピングルショップおよびスピングル公式オンラインショップで発売する。なお同商品はG7広島サミット応援商品に認定されており、売り上げの一部は寄付が予定されている。

ONGAESHIプロジェクトは、カミーノ(本社・東京都港区、深澤幸一郎社長)が進める、広島や長崎に寄贈された折り鶴を再生紙や再生繊維などにリサイクルし、蘇らせようというプロジェクト。その一つとして、子どもたちの元へ飛び立たせてあげることが日本らしい恩返しになると考え、恩返紙と名付けた折り鶴を再生した折り紙や画用紙を平和実現のために活動している学校や団体に寄贈している。

スピングルカンパニーでは、カミーノのONGAESHIプロジェクトの取り組みに広島の企業として深く共感し、昨年、折り鶴再生糸を使ったスニーカーの第一弾を発売し、多くの反響を得た。今回は世界中から広島への注目が集まる中、この平和への祈りを込めたONGAESHIプロジェクトをスピングルカンパニーの製品を通じて、より幅広く世界へ発信していきたいとの思いから第二弾の開発を行った。

バルカナイズ製法で生産されている折り鶴再生スニーカーの第二弾のSPM―1005Rの特長は、折り鶴から再生された糸「折り鶴レーヨン糸」を織り込んだ協働開発のキャンバス生地をアッパーに採用。折り鶴レーヨン糸は、大変繊細でそのままスニーカーの素材として採用することが極めて困難であったため、地元である広島県備後地域にある生地メーカー・篠原テキスタイル(本社・広島県福山市、篠原由訓社長)との協働によってスニーカーとして耐え得る強度を持ち合わせたキャンバス生地を約1年かけて開発。昨年5月に発売した折り鶴再生スニーカー第一弾でも使用されている。アウトソールには従来のSPINGLE MOVEのアウトソールと比べて摩耗性を約40%低減させた「RUBEAR(ルベア)CNFソール」を採用。鉄の約5分の1の軽さでありながら鉄の約5倍以上の強度とされる植物由来のナノサイズ極細繊維・セルロースナノファイバーをアウトソールのゴムに練り込んでいる。インソールは、平和を象徴するカラーのブルーに変更。さらにコラボレーションの証としてSPINGLE MOVEとONGAESHIプロジェクトのロゴがプリントされている。色とりどりの折り鶴の写真をプリントしたSPINGLE MOVEのロゴ入り織ネームをベロ上部分に取り付けてデザインのポイントにするとともに、シューレースには天然素材である麻混の特注綿ひもを採用。ライニングに使用した「COOL MAXIM(クールマキシム)」は、防臭・抗菌・防カビ機能を有し、吸汗性・拡散性にも優れた機能素材で、55%が使用済みペットボトルや繊維くずなどの再生素材から作られている。織ネームの折り鶴の写真が際立つよう、サイドのフォクシングテープやアウトソールにはアッパーの生成り色と合わせて抑えた色味を選び、ビンテージスニーカーのような雰囲気に仕上げられている。

付属品の恩返紙の折り紙5枚セットの台紙には、小さい子どもや海外の人でも作れるように図説で折り鶴の折り方が表記されている。特別仕様のシューズBOXは、インソールと同色の平和を象徴するカラーであるブルーを採用し、箱の底面にONGAESHIプロジェクトの説明やブランドからのメッセージなどが日本語と英語で印刷されている。カラーは生成りのみ、サイズはXS~XL(ユニセックス)の全7サイズ展開、メーカー希望小売価格は2万900円。