2023年4月25日

JRM
第45回総会

3年半ぶりに対面で開催
新会長に山中氏選任

日本ゴム機械懇話会(JRM)は4月12日、滋賀県米原市のエクシブ琵琶湖で第45回総会を開催、前回開催の2019年の10月以来、コロナ禍によって年2回開催のJRM例会の開催を見合わせていたため、今回は3年半ぶりに対面形式での会合として開かれた。

当日は報道を含め25名が出席し、総会は会計担当の玉置篤氏(小松原)の司会によって進行。冒頭あいさつに立った高木康彦会長(関西ロール)は「この3年半、会長として何ができるのかを模索してきたが、一年に一度、ウェブを活用してアンケート調査を実施して各社の近況などの回答を共有するような取り組みを進めてきた。個人的にもコロナ禍をいかに乗り切り、業務においての規制をいかに実施していくのかなど、さまざまな情報交換をさせて頂きたかったものの、現実的には通常の開催は控えざるを得なかった。特に昨年までは県をまたいだ移動の自粛要請などで商売においてもマイナス要因が強まっていた。本日は新たな参加者も顔を出して頂いているので、しっかりと会員相互の情報交換に努め、自社の参考にしてほしい」と久しぶりの会合の開催に期待を寄せた。

引き続き総会は玉置会計から令和元年~同4年度における収支報告が行われ、その後、全会に諮られて満場一致で承認された。また、今回は役員改選が行われ、新会長には山中亨副会長(ミクロ電子)を選任。副会長には森大作会計監査(ダイハン)が新たに就任し、石川明宏副会長(中山商店)は留任、玉置篤氏は引き続き会計を担当し、新たに鈴木康三氏(松田製作所)が会計監査の任に就いた。2010年から長きにわたって会長を務めた高木氏は今後、顧問の立場から同会の運営を支えていく。

就任にあたって山中新会長は「当会は1998年に準備会としてスタートし、2000年に現在の日本ゴム機械懇話会として発足した。高木前会長におかれては長年ご尽力頂いたこともあってコロナ禍を経た今回、バトンを受けることとなった。当社の先代が発起人の一人として携わってきたので引き継いで現在まで参加してきたが、今後も皆さんと一緒に勉強させて頂きたい。急激な変化を伴う新しい時代となって製造業は逆風の中ではあるが、われわれは情報交換を行いながら乗り切っていく術を考えて取り組んでいきたい」と、今後の意気込みについて述べた。

その後、会員各社から近況報告が行われ、総じてコロナ禍で受注環境は厳しい状況が続いていたものの、21年辺りから徐々に上向いて全体的に回復基調に乗っているもよう。ただ、受注に結び付いても部品不足で機械の組み立てができない時期があったり、会社によっては鋼材をはじめとする部材の続騰で収益面で大きな影響を受けたほか、機械の新規受注が伸び悩んでいる環境下ではメンテナンス案件に力を入れて乗り切ったことや、コロナ禍における特徴的な需要分野の動向として自動車関連より半導体・医療分野における引き合いが強かったなど、現在に至るまでの現状が報告された。

休憩を挟んだ後は「コロナ禍の3年間、わが社が乗り越えた理由と対策」をテーマにフリートークを実施。全体的に共通する課題としては、半導体をはじめとする部品不足への対策、高付加価値製品の開発、原材料高騰を背景とする価格への転嫁に向けた対応などの話題にトークは集約され、参加者全員が厳しい環境を脱却していくための方向性について熱心に意見を交換し合った。

次回の例会については今年10月、関東地区での開催を予定している。