2023年5月30日

日本触媒
製造設備の完工式

インドネシアでアクリル酸

日本触媒(野田和宏社長)のインドネシア子会社で、アクリル酸およびアクリル酸エステル、高吸水性樹脂の製造・販売を展開しているPT.NIPPON SHOKUBAI INDONESIA(𠮷本進一郎社長、以下、NSI)は5月23日、同社敷地内(インドネシア・バンテン州チレゴン市)において、アクリル酸(以下、AA)製造設備の完工式を執り行った。

日本触媒グループでは、紙おむつに使用される高吸水性樹脂(以下、SAP)と、その原料であるAAを製造。AAは、塗料および接着剤などの原料としても幅広く使用される物質で、同社グループは、国内外に複数のAA・SAP生産拠点を有している。特にSAPに関してはAAからSAPを一貫生産する強みを生かし、世界規模での安定供給および世界シェア1位を実現している(2022年日本触媒調べ)。

同社グループが生産を行っているAAの最大用途は紙おむつ用SAPで、乳幼児および高齢者の増加などによって世界需要は今後も堅調に推移すると見通している。この需要の伸びに対応するため、同社グループでは、AA・SAPグローバル供給体制の強化を進めている。

今回、約2億米㌦を投じて年間生産10万㌧のNSIのAA設備が完成(既存年間生産能力14万㌧と合わせ計24万㌧の生産能力)したことで、日本触媒グループの年間AA生産能力は98万㌧(国内54万㌧、海外44万㌧)に拡大。今後もAA・SAPサプライヤーとして、顧客のニーズにこたえていく。

完工式には同社から野田社長、NSIの𠮷本社長のほか、駐インドネシア共和国特命全権大使の金杉憲治氏、インドネシア工業省のIgnatius Warsito氏、インドネシア投資調整庁のAries Indanarto氏、バンテン州のNana Suryana氏、チレゴン市のHelldy Agustian氏をはじめ、総勢約120人が出席した。

なお、商業運転は4月から開始している。