2023年6月30日

墨東ゴム工業会
6月8日に三木会開催

椿本チエインが工場変革について

墨東ゴム工業会(霜田知久会長)は6月8日、東京都墨田区のすみだ生涯学習センターで三木会(会員向けの講習会)を開催した。今回は〝工場業務の生産性改善に向けたDX〟をテーマとし、講師には椿本チエインのDX・ITセンターDXビジネス部DXビジネス課の岡本憲士課長と中野潤関東営業係長を招いて「デジタルの力で工場/人作業の簡単見える化」を演題に講演が行われた。

当日は会員および会員企業の工場管理・工程管理担当者など43名が参加。チェーン・減速機といった機械用部品などを手掛ける椿本チエインでは、自社工場における人手不足、作業者の負担の軽減、刻々と変わりゆく顧客からのニーズに追随するための工程整備といった課題の解決を急務ととらえ、〝人にやさしく、ロスの無い工場の実現〟に向け、デジタルテクノロジーを駆使した工場の変革に取り組んできた。そういった取り組みで培われてきた知見をベースに、企業の生産現場の〝困りごと〟の解決を目的に開発されたのが同社が提案するDXソリューション「FabriKonect(ファブリコネクト)」。FabriKonectというネーミングは顧客の工場をDXでつなぐという思いを込めた造語で、この現場目線のソリューションによって現場の〝見える化〟を図り、その先の目標である工場の変革を可能にする。

今回の講演では、工場におけるデータを連携させてより価値の高い情報を取得していくため、FabriKonectのサポートの中から①指示書を置くだけで簡単に作業時間を〝見える化〟②「ビーコン」というデバイスを持つだけで人作業(作業場所/時間)の〝見える化〟③静止画を撮るだけでモノと工場全体の状況を確認できる〝見える化〟の3点にスポットを当てて解説。ほかにも④稼働/異常などの状態の監視⑤微量な単位から可視化して改善につなげる使用電力の監視⑥多台待ちによる作業ロスを削減する停止時間の削減などでサポートは構成されており、顧客ごとの現場に合わせたカスタマイズやオリジナルの開発も可能となっている。

講演終了後にあいさつに立った霜田会長は「椿本チエインさんにお話を伺うと、まだ大企業の工場での導入実績がほとんどということだが、われわれ中小企業においても、同社のDXサポートに興味のある会社は自社工場への対応が可能か相談してみると良いのではないか。それによって椿本チエインさんも経験値が上がるし、われわれも導入が叶えば工場のレベルアップにつながるのでお互いにプラスになると思う」と、感想を述べた。