九州ベルトエンドレス工業会
創立50周年の節目祝う
延期の式典開かれる
バトン後世に伝え発展を
九州ベルトエンドレス工業会(弓削田敬会長)は5月18日、福岡市博多区のグランドハイアット福岡で「創立50周年記念式典・記念講演会」を開催した。同会では本来、2020年5月に50周年記念式典の開催を計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によってこれまで開催を見合わせてきたため、この度開かれることになったもの。
当日は式典の開催に先駆けて理事会および総会も開催。引き続き、開かれた記念式典であいさつに立った弓削田会長は「当会は一昨年前の2019年、創立50周年を迎えた。昭和初期は石炭が日本の主力エネルギーであったが、ベルトコンベヤは当時の石炭産業に欠かせない搬送機器であった。その後も石炭だけではなく製鉄、製紙、セメント原料など幅広い分野で活用されてきたが、そのゴムコンベヤベルトの接合技術の開発、業界での情報交換、交流・親ぼくなどを目的に1968年6月、『西日本地区ベルト加工工業協同組合』として当会はスタートを切った。
1972年12月に九州ベルト加工業会に名称を変更し、その後、日本ベルトエンドレス工業会とともに、現在の九州ベルトエンドレス工業会となって活動を続けてきた。この50周年を迎えるに当たり、歴代会長のご尽力とすべての関係者の方のご協力に心からの敬意と感謝の気持ちを表したい。これまで、ベルトエンドレスは当時の主流であったレーシングジョイントに始まり、現在の電気を用いた熱盤加硫、加硫機を用いずに接着剤を使用した常温加硫方式など、先達はその時代時代での技術革新に追随しながら卓越したコンベヤベルトのエンドレス技術を磨き、伝承してこられた。
当会設立から半世紀が過ぎた今、われわれは技術者の人手不足に直面しているが、この課題に会員とともに取り組み、先達から預かったバトンをしっかりと後世に伝えて本会が末永く発展を続けていけるよう、全会が一丸となってまい進していきたい」と、未来を見据えた思いを表した。
弓削田会長のあいさつに引き続き、日本ベルトエンドレス工業会の澤田伸彦会長が来賓を代表して祝辞を述べ、その後は南蔵院の林覚乗住職を講師に招き、〝共に育つ〟を演題とする記念講演も行われた。