2023年7月20日

横浜ゴム
EV専用ウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「アドバン・スポーツEV」発売

電動車の低電費、静粛性に対応

横浜ゴム(山石昌孝社長)は、EV専用ウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV(アドバン・スポーツ・イーブイ)」を、2023年秋ごろより欧州などで順次発売する。発売サイズは18㌅の235/45ZR18  98Y XL~22㌅の265/35R22  102Y XLの16サイズが計画されている。

ADVAN Sport EVは、同社のハイパフォーマンスカー向けタイヤである「ADVAN Sport V107(アドバン・スポーツ・ブイイチマルナナ)」をベースに、EVをはじめとした電動車の代表的なニーズである「低電費」「静粛性」にこたえるべく開発された、プレミアムEV向けウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ。同社は既にBMWやメルセデスAMGなどのプレミアムEVを含むさまざまな電動車向けに新車装着(OE)用タイヤを納入しており、ADVAN Sport EVにはそれらの開発で培われた技術が惜しみなく投入されている。

低電費については、OEタイヤ開発で実績のある低転がり抵抗のコンパウンドを採用することで航続距離の拡大に貢献。ウェット性能も高い次元で両立しており、濡れた路面での安全性を提供する。静粛性については、専用設計のポリウレタンフォーム「SILENTFOAM(サイレントフォーム)」をタイヤの内面に貼り付けることで、走行時に路面の凹凸により発生する空洞共鳴音を低減し、不快なノイズを減らすことで快適な車内空間をつくり出す。タイヤサイドにはSILENTFOAMの刻印が施されている。なお、トレッドパターンについては、ハイパフォーマンスカー向けのOEタイヤおよび市販用タイヤとしても定評のあるADVAN Sport V107のデザインを踏襲している。

電動車対応商品に「E+」マーク

また同社は2023年下期より、近年増加している電動車用のタイヤ需要にこたえるため、電動車対応商品であることを示す独自のマーク「E+(イー・プラス)」を乗用車およびトラック・バス用タイヤに導入する。この電動車にはBEV(バッテリー電気自動車)、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)、HEV(ハイブリッド自動車)、FCEV(燃料電池自動車)が含まれる。

電動車に装着されるタイヤにはバッテリー搭載による高荷重やモーターによる高トルク出力への対応、エンジン音のない静かな電動車にふさわしい静粛性への対応、車両の電費・エネルギー消費効率向上、航続距離拡大への対応など特長的なニーズがある。

同社はこれまで「BMW iX3」「メルセデスAMG EQS53  4MATIC+」、LEXUS「RZ」、トヨタ自動車「bZ4X」、SUBARU「SOLTERRA」、「日産サクラ」、三菱自動車工業「eKクロスEV」など、プレミアムから軽自動車まで数多くの電動車へ新車装着(OE)用タイヤの納入を行っている。同社はこうしたOEタイヤなどの商品開発で培ってきたさまざまな技術を応用した電動車向け市販用タイヤの開発を加速させている。

今後、これらの技術により電動車の特長的なニーズに対応した新商品にはE+マークをタイヤサイドへ打刻するほか、カタログやウェブサイトなどに表示することで、電動車対応商品であることを消費者に分かりやすく伝え、タイヤ選びをサポートする。

第1弾の商品展開は、23年秋ごろより欧州などで順次発売するEV専用ウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV」から開始される。