2023年8月30日

2023年12月期第2四半期決算説明会
横浜ゴム

売上収益は過去最高
全セグメントで増収果たす

横浜ゴム(山石昌孝社長)は8月10日、「決算説明会」を開催した。それによると売上収益は前年同期比13・2%増の4431億6400万円、事業利益は同7・8%減の255億6600万円、営業利益は同4・6%増の281億8200万円、四半期利益は同18・8%増の276億7800万円となり、売上収益は過去最高を更新した。

事業利益における増減要因は、物流費等72億円(量影響15億円、単価影響57億円・うち海上運賃71億円のプラス)、為替差益45億円、価格/MIXで36億円(価格109億円およびMIX19億円のプラス、棚卸未実現93億円のマイナス)、MB(マルチプル・ビジネス)事業の伸びによる17億円、販売量増による5億円のプラス要因があったものの、製造原価増61億円、原料価格高騰(天然ゴム13億円のプラス、合成ゴム14億円および配合剤52億円のマイナス)による影響、固定費増33億円、YOHT(オフハイウェイタイヤ)による減益36億円、Y―TWS(Trelleborg Wheel Systems)の減益分10億円を計上したほか、その他要因による5億円の収益圧迫要因が増益要因を上回った。

セグメント別の業績は、タイヤの売上収益は前年同期比14・1%増の3894億7000万円、事業利益は同13・0%減の229億7400万円。新車用タイヤは、中国での日系自動車メーカーの販売が不振だったことによる影響があったものの、国内や北米では新車販売の回復により好調に推移した。市販用タイヤは、日本においては年初の降雪により国内での冬用タイヤの販売が堅調に推移、海外においてはADVANなどといった高付加価値商品の拡販に努めた結果、中国、インドなどのアジア地域でも販売を伸ばし、売上収益は前年同期を上回った。OHTの売上収益は、買収を完了したTrelleborg Wheel Systems Holdingが加わったことにより、前年同期を大きく上回った。

MBの売上収益は同8・6%増の490億4900万円、事業利益は同171・8%増の27億2700万円。ホース配管事業は、北米で自動車の生産が回復したことなどから売上収益は前年同期の実績を上回った。工業資材事業は、コンベヤベルトの販売が国内、海外ともに大きく伸長したほか、海洋製品も好調に推移。航空部品も民間航空機向けの補用品需要が好調であったことから、売上収益は前年同期の実績を上回った。

通期については、直近公表の業績予想値からの変更はなく、売上収益を前期比16・2%増の1兆円、事業利益を同20・6%増の845億円、営業利益を同26・4%増の870億円、当期利益を同24・1%増の570億円を見込んでいる。