2023年9月30日

東京理科大学
力の加減でゴムが変色

「第72回高分子討論会」で発表

9月26~28日に香川大学で高分子学会主催の「第72回高分子討論会」が開催され、同会の運営委員会によって選定された「加熱とせん断による再成形可能な伸縮性コロイド結晶エラストマー膜の創製」をテーマとした内容が熱い視線を集めた。発表者は東京理科大学大学院理学研究科の松浦佐和氏で、今回の研究成果として、カラフルでサステナブルなゴム材料の作製に成功した。

このゴム材料を引っ張ることで赤・緑・青の順に変色し、力を取り去ると瞬時に元の赤色に戻る。力の大きさが色の変化によって識別することが可能となることから、力の大きさを見極めるセンサーとして応用が可能。力による耐久性の限界を超えた場合に破断してしまった状態にあっても、元の状態に戻して再成形が何度でも可能であることから、現代社会における深刻な課題となっている石油資源保護にも貢献できる側面でも大きな注目を浴びている。