2023年10月20日

住友ゴム工業
EV路線バス向け市販タイヤ発売

国内メーカーで初
史上最高級の低電費性能

住友ゴム工業(山本悟社長)は、国内メーカー初のEV路線バス向け市販タイヤとしてDUNLOP(ダンロップ)史上最高レベルの低燃費(電費)性能を実現したEVバス向けリブタイヤ「e.ENASAVE SP148(イーエナセーブ エスピーイチヨンハチ)」を、10月1日から発売した。発売サイズは275/70R22・5の1サイズで、価格はオープン価格。

e.エナセーブSP148は、全国におけるEVバス導入の加速を受け、EVの課題である一回の充電で走ることができる航続距離を伸ばすために転がり抵抗を低減、電費を抑える性能を目的に開発された。転がり抵抗を低減する目的から、タイヤの骨格形状を最適化することで総ゴム量を削減して軽量化。ショルダー部のラグ溝をなくして剛性を確保することで、無駄な発熱を抑制した。これらの技術により、低燃費性能に寄与する転がり抵抗係数を汎用品であるDUNLOP「SP537」との比較で25%の低減を実現した。

EVのバッテリー搭載による重量増には、高剛性トレッドパターンの採用で対応。トレッド全体で摩耗エネルギーを分散することで優れたロングライフ性能を発揮する。外観にもこだわり、サイドウォールのロゴには同社独自の黒色デザイン技術〝Nano Black(ナノブラック)〟を採用、同社独自の黒色デザイン技術として確立されたもので、タイヤ側面のロゴなどの視認性とデザイン性を向上、トレッドパターンには先進性を想起させる近未来的なデザインが取り入れられている。

e.エナセーブSP148には最新テクノロジーを結集し、DUNLOP路線バス史上最高レベルの低燃費(電費)性能を実現。〝軽量化ケースプロファイル技術〟によって、タイヤの骨格であるケースライン形状を最適化することによって余分なゴムをそぎ落とすことで軽量化。リブ同士が支え合う〝高剛性トレッドパターン〟を採用したことで、リブの動きが抑制され、転がり抵抗に起因するエネルギーロスの低減に大きく貢献する。これらの異なるアプローチを組み合わせることで、転がり抵抗係数を従来汎用品DUNLOP「SP527」比で10%低減、汎用品のSP537比で25%の低減を果たし、温室効果ガス排出量の削減にも貢献する。

路線バス用タイヤの特長的なショルダーラグ溝をなくし、センター主溝に新開発の丸底フラスコ型の溝形状技術としてフラスコグルーブを採用。従来汎用品であるSP527より広い面でEV特有の車両荷重を支えることが可能となり、摩耗エネルギーを分散することによって、背反するロングライフ性能と転がり抵抗性能を高次元で両立させた。

摩耗によって溝幅が広がる丸底フラスコ型の溝形状技術としてフラスコグルーブを新たに開発。フラスコグルーブによって溝幅が広がることで、摩耗中盤以降の溝面積が減ることによる排水性能の低下を抑制、摩耗末期まで優れた排水性能を維持する。

独自の黒色デザイン技術であるNano Blackにより、洗練されたサイドウォールデザインを実現。ロゴに繊細な凹凸形状を採り入れることで光の反射を抑え、汎用品であるSP537のデザインよりも高い黒色を再現、これまでにない存在感を創出した。