2023年10月30日

三菱ケミカルグループ
HondaとPMMA材料開発へ

自動車ボディ用で環境負荷低減

三菱ケミカルグループ(ジョンマーク・ギルソン社長)は、本田技研工業(三部敏宏社長、以下、Honda)と共同で、自動車ボディ部品用にポリメチルメタクリレート(PMMA、以下、アクリル樹脂)材料の開発を進めていることを発表した。

現在、自動車ボディ用の素材は一般に鋼板を使用。しかしながらその一方で、自動車のドア、ボンネット、フェンダーなどに適用できるような新たなアクリル樹脂材料の開発も進められている。開発中の樹脂材料は、アクリル樹脂にゴム粒子をコンパウンドすることによって、自動車ボディに求められる耐衝撃性の向上を推進。アクリル樹脂は透明性が高く、さまざまな色に調色できることから、着色剤を配合するだけで光沢のある表面を作ることが可能となる。塗装工程が不要となることから、その工程で発生するCO2排出量削減にも貢献する。

アクリル樹脂は加熱により、高収率でアクリル原料に分解できるリサイクルに適した樹脂であることから、三菱ケミカルグループでは、2025年度のリサイクルプラント稼働開始を視野に、アクリル樹脂ケミカルリサイクルの事業化を目指している。

Hondaおよびマイクロ波化学と協力して実施した、テールランプtoテールランプの水平リサイクルの実証実験では、従来品に劣らない品質のリサイクル品を獲得。実証したリサイクル技術における製品ライフサイクル全体のGHG排出量は、従来品よりも50%程度削減できることが見込まれている。今回、開発された新たな樹脂材料にもリサイクルアクリル樹脂が使用されている。

三菱ケミカルグループにおける三菱ケミカルは、アクリル樹脂ケミカルリサイクルの事業化に先立ち、リサイクル原料およびそのリサイクル原料を用いたアクリル樹脂に関する複数の特許について国際出願を実施。これらの出願は、従来品に劣らない品質を満たす上で必要となる技術にかかわる内容であり、既に日本では複数の特許権を取得済みで、現在各国での権利化を進めている。

なお、同開発品を使用したコンセプトモデル「SUSTAINA―C Concept(サステナ・シー コンセプト)/Pocket Concept(ポケット コンセプト)」は10月28日~11月5日まで東京都江東区の東京ビッグサイトで開催されている「JAPAN MOBILITY SHOW2023の」のHondaブースにおいて展示されている。