2023年11月30日

2024年3月期第2四半期決算説明会
ニッタ

国内の売上高比率増
化工品事業の収益大幅伸び

ニッタ(石切山靖順社長)は11月2日、大阪市浪速区の同本社ビルにおいて「決算説明会」をオンラインと併用してハイブリッドで実施した。それによると売上高は、前年同期比1・7%増の437億6500万円、営業利益は同11・7%減の25億2600万円、経常利益は同7・7%減の62億2100万円、四半期純利益は同6・6%減の50億1500万円となった。増収となったものの、原材料価格高騰の影響に加え、半導体業界向けなどの高付加価値製品の売り上げが減少したことにより、収益面が伸び悩んだ。為替差益が減少したことも収益を圧迫した。

海外売上高は437億6500万円で、海外売上高比率は30・6%(前年同期は32・4%)。

セグメントの業績は、ベルト・ゴム製品事業の売上高は前年同期比4・0%増の148億5100万円、セグメント利益は同9・4%減の16億6600万円。ベルト・ゴム製品は、国内では、物流業界向けやリネン業界向けのRFID製品が堅調に推移したものの、電子部品向けの感温性粘着テープが伸び悩んだ。海外では、物流業界向けや繊維業界向けが厳しい環境にさらされた。

ホース・チューブ製品事業の売上高は同2・4%減の157億4400万円、セグメント利益は同67・2%減の1億3100万円。ホース・チューブ製品については、国内では、自動車業界向けが半導体不足解消に伴って回復傾向となったものの、半導体製造装置向けが伸び悩んだ。海外では、中国を除き、自動車業界向けや建設機械向けが堅調に推移した。

化工品事業の売上高は同3・1%増の57億2500万円、セグメント利益は同182・0%増の2億3800万円となり、収益面が大きく伸びた。製品は、国内、海外ともに鉄道部品が堅調に推移、OA機器部品もやや回復傾向にあった。

その他産業用製品事業の売上高は同10・2%増の54億4800万円、セグメント利益は同209・1%増の2億800万円となり、前年同期の実績と比較して1億4000万円の増益を果たした。空調製品は半導体や電子部品、製薬業界向けのフィルタ製品や測定器が堅調に推移した。

不動産事業の売上高は4億4400万円、セグメント利益は同33・8%増の2億1400万円となり、前年同期の実績と比較して5400万円増益した。

経営指導事業の売上高は8億6900万円、セグメント利益は同15・9%減の7億6200万円となった。

その他(自動車運転免許教習事業や北海道における山林事業などで構成)の事業の売上高は6億8100万円、セグメント利益は1億900万円となった。

通期については、直近公表の業績予想値からの変更はなく、前期比1・1%増の890億円、営業利益を同0・2%増の50億円、経常利益を同7・0%減の120億円、当期純利益として同7・9%減の100億円を見込んでいる。