2023年11月30日

2024年3月期第2四半期決算説明会
三ツ星ベルト

営業利益は2ケタ増
自動車用の回復傾向が貢献

三ツ星ベルト(池田浩社長)は11月20日、東京都中央区の東京本社において「中間決算説明会」を開催した。それによると売上高は前年同期比1・3%減の420億2800万円、営業利益は同10・0%減の41億3700万円、経常利益は同2・1%減の56億1100万円、四半期純利益は同8・3%減の35億9300万円となった。

営業利益における変動要因は、売上構成の影響で16億3000万円、売上高減少で6億4000万円、原材料価格の高騰により1億2000万円の収益圧迫要因が発生し、物流コストの改善効果5億5000万円、労務費・人件費の改善による3億7000万円、その他要因8億4000万円の増収要因が増益水準にまで届かなかった。

セグメント別の業績は、国内ベルトにおける売上高は前年同期比2・9%減の138億7700万円、セグメント利益は同16・4%減の39億5000万円。前期の自動車用ベルトは半導体不足による減産からユーザーの生産が回復しており、前期を上回る傾向で推移したことで売上高が増加した。一般産業用ベルトは、金融端末向けの受注が好調に推移したものの、射出成形機や工作機械などの市場における伸び悩みによる影響を受けた。搬送ベルトは、食品工場向け補修ベルト販売が好調に推移したものの、物流業界向けは低水準。合成樹脂素材は、半導体製造装置・液晶製造装置の生産減の影響を受けて伸び悩んだ。

海外ベルトにおける売上高は同4・1%減の224億2400万円、セグメント利益は同43・7%減の13億5200万円。自動車用ベルトは欧米において、四輪車用の新規需要獲得により売上高が増加した。アジアにおいても、自動車メーカー組み込み向けが順調に推移、一般産業用ベルトはアジア、中国および欧州において市況悪化により売上高が伸び悩んだ。OA機器用ベルトは、顧客の減産による影響を受けた。

建設資材の売上高は同44・9%増の31億100万円、セグメント利益は2億5700万円(前年同期は5600万円の損失)となった。建築防水部門は、酷暑により工事の進ちょくが遅れたことが影響。土木遮水部門は、廃棄物処分場などの大型物件の工事が進んだことにより増加した。

その他(エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、電子材料、仕入商品など)の売上高は同4・6%減の26億2400万円、セグメント利益は同24・1%減の7200万円。日本国内および中国向けの電子部品需要が低迷しており、電子材料が減少した。

通期については、直近公表の業績予想値からの変更はなく、売上高を前期比1・9%増の845億円、営業利益を同0・8%増の91億円、経常利益を同11・2%減の93億円、当期純利益を同0・4%増の71億円と見込んでいる。