ブリヂストン
技術イノベーション加速
「ナノテラス」活用
ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は、東北大学(大野英男総長)とともに、同学青葉山新キャンパス内において整備を進めている次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」を活用し、データドリブンで革新的な材料開発の実現に向けた研究開発チームを結成した。東北大学が設置しているグリーンクロステック研究センターを拠点として活動。同センターは、科学・工学とデータサイエンス・ITをはじめとする先進テクノロジーの融合による実学研究により、グリーン分野に関連する社会課題・ビジネス課題の解決をゴールとした産学共創イノベーション拠点であり、ブリヂストンでは東北大学との連携を強化する目的から、同研究センターに人材を教授として参画させる。
ブリヂストンの強みとするゴム材料科学と東北大学の強みである最先端の計測科学および計算科学を融合することによって、データドリブンな開発基盤を構築、効率的に革新材料を創出し続ける基盤技術の開発を推進している。
ブリヂストンは、2018年からナノテラスの産学連携スキームであるコアリション(有志連合=産学双方が強力な一対一の新たなチームを結成し、厳格な情報管理の下、共創による課題解決に取り組むスキーム)に加入、今後はコアリションメンバーとして、来年4月に本格運用開始するナノテラスを活用し、研究を加速させていく。従来は不可能であったナノレベルでのゴムの挙動観測を通じて得られたビックデータを分析することが可能となることで、耐摩耗や低燃費等の性能を高次元に進化させた材料や、資源循環率を極限まで高めたゴムの開発を推進。この成果を「走る実験室」であるモータースポーツ活動などの現場における性能実証を通じ、「Bridgestone MASTERCORE」や商品設計基盤技術「ENLITEN」を搭載した〝断トツ商品〟へ実装し、社会価値・顧客価値の提供を目指す。