2023年12月25日

住友理工
小牧製作所を刷新

2029V達成に向けて

住友理工(清水和志社長)は、「2029年住友理工グループ経営Vision(2029V)」の達成に向け、愛知県小牧市に開設している小牧製作所の刷新を開始する。

同社は1929年に三重県四日市市において創業、60年には愛知県小牧市に現在の主要工場を開設し、64年には本社を四日市市から小牧市へと移転した。約60年間という長い歴史において、同社では時代の変化に適応し、事業内容を拡大・変革を推進。製作所内の工場設備も、事業の進化に合わせて最適化し、高品質な製品を提供できるよう努めてきた。しかしながら、未来に向けた挑戦は続いており、2029Vの達成に向け、より一層の成長と進化を遂げながら、社会の変化に適応していく目的から、改めて小牧製作所全体の見直し・再配置の実施に踏み切る。生産の最適化だけではなく、製作所内の安全性の一層の向上や物流最適化に加え、従業員が働きやすい職場づくりを目指していく。

21年に小牧製作所北部にあった旧社宅および体育館を、老朽化のため撤去。以降の土地の活用について、現状の化工品工場を移転して新工場として新築し、小牧製作所内に分散している化工品工場の集約を行う。

同社の化工品事業では、鉄道車両用防振ゴムや橋りょう用ゴム支承といった、インフラを支える製品やビル、住宅を地震から守る制震システム、遮断熱機能を備えた窓用フィルムなどといった住環境製品を中心に製造・販売している。

今回の化工品新工場は2階建てで、橋りょう用ゴム支承や住宅用制振装置の製造・評価を行う役割を担う拠点として予定。竣工は来年11月、操業開始は同年12月に計画されており、先月28日には第1期として新工場の起工式が実施された。

新工場で生産される製品の例としては、橋りょう用ゴム支承、住宅用制振装置「マルチタイプTMD」。

また、新工場はフォークリフトの人車分離などにより、安全性を向上させた職場として設計され、休憩室やコミュニケーションスペースも現状より拡張し、従業員が働きやすい環境を整える予定を立てている。

【新工場の概要】
▽所在地=小牧製作所内(愛知県小牧市東3―1)
▽事業内容=化工品事業:橋りょう用ゴム支承や住宅環境製品などの開発・製造
▽従業員数=新工場では約30人(24年度見込み)
▽建築面積=約4700㎡
▽延床面積=約6600㎡
▽小牧製作所の総面積=約16万2100㎡
▽投資額=約27億円(建物のみ:~24年度)