2024年2月29日

レゾナック・ホールディングス
パーシャル・スピンオフ検討開始

石油化学事業で実施
さらなる成長、競争力強化へ

レゾナック・ホールディングス(髙橋秀仁社長)は、連結子会社であるレゾナックの石油化学事業の持続的成長に向けた有力な選択肢の一つとして、パーシャル・スピンオフ(以下、本スピンオフ)について検討を開始した。本スピンオフはレゾナック・ホールディングスおよびレゾナックから、石油化学事業を新会社として会社分割後、レゾナック・ホールディングスが新会社の株式の一部(20%未満)を保有し、残りの株式を現物配当(金銭以外の財産による配当)により、レゾナック・ホールディングスの株主に分配する方法で、新会社の株式は現物配当と同時に、東京証券取引所に上場することが想定されている。

レゾナック・ホールディングスにおける石油化学事業は、同社連結売上高の約20%を占める主要事業の一つとして「安定収益事業」と位置付けている。同事業は日本の社会インフラとしての役割を果たす公共的な側面があり、将来にわたって同事業の持続的・安定的な運営を行う必要がある。そのため、本スピンオフによって独立した上場会社として石油化学のグリーン・トランスフォーメーションを実現可能とする取り組みを加速し、さらなる成長と競争力の強化を目指すこととした。

本スピンオフの実行予定時期は未定だが、2~3年後の実行を念頭に、今年度末に向けて詳細内容の検討を進めていくとしている。なお、当該検討の中には新会社の株式を上場する市場、日本や米国をはじめとする各国における税制適格要件の充足可能性等が含まれており、本スピンオフの実行は証券取引所、その他の関係当局、ステークホルダーの承認や認定、許認可等の取得が前提。

【同社グループ石油化学事業の概要(23年12月末時点概算値)】
▽売上高=3163億円
▽営業利益=87億円
▽主要取扱製品=オレフィン、有機化学品(酢酸ビニルモノマー・酢酸エチル・アリルアルコール等)
▽事業所=大分コンビナート
▽関係会社=国内8社