2024年4月30日

日本ミシュランタイヤ
MRP採用、初製品化

リサイクルカーストッパー

日本ミシュランタイヤ(須藤元社長)は、木本ゴム工業(本社・東京都港区、木本年彦社長)の「リサイクルカーストッパー」に使用済みタイヤ由来の再生ゴム粉末が採用され、業界で初めて製品化されたことを発表した。

リサイクルカーストッパーには、ミシュラングループのスペシャリティケミカル企業である、リーハイテクノロジー製造の「MicroDyne」微細ゴム粉末(MRP=Micronized Rubber Powder)が採用されている。MicroDyneは830㍈(20メッシュ)~50㍈(300メッシュ)までのマイクロスケールの粒子で、幅広い用途に適合し、タイヤ、プラスチック製品、アスファルト、建設、コーティング、その他多くの高機能製品に使用されている。

従来、カーストッパーのような押出成形品に再生素材を適用する上で、ミリスケールのゴム粉末では成形時の品質や製品強度を保つことは難しいという課題があった。リーハイテクノロジーが特許取得済の極低温ターボミル技術によって製造されるMRPは、高品質でマイクロスケールのため、製品の品質を損なうことなく、製造プロセスへの影響を抑えながら、製品に再生素材を導入することが可能となった。

この製品には新しい分野での再生素材適用の第一歩として3%のMRPが使用されている。本製品の販売をはじめ、サステナビリティを重視する企業とニーズや方向性を協議しながら、さまざまなプロダクトへの適用を進め、循環型社会の実現に貢献する。

リサイクルカーストッパーはプラットフォーム対応ゴム緩衝材で、従来品と同等のゴム強度を維持しながら表面は細かな凹凸仕上げとなっており、使用例としては倉庫や物流センター等のトラックドックの緩衝材、トラック荷台の壁の保護材、防舷材、駐車場や工場等の衝撃吸収材、トラックバンパーなど。

製品の詳細については木本ゴム工業(https://www.kimoto-gomu.co.jp/)まで。

ミシュランは環境方針である4Rを実行することで、環境負荷がかからないよう自社の環境フットプリントを削減することを目指している。今回のMRPを使用した製品開発もその一環で、今後もさまざまな製品への使用の開発を行っていく。

また日本ミシュランタイヤでは、使用済みタイヤを原料とするMRPの用途拡大に向けて研究・開発を行っており、さまざまな企業と協業している。同製品の開発においては、木本ゴム工業での試作・評価に際し、技術的なサポートを行っており、今後も継続した技術促進を進めていく。