ユーシン精機
2020年3月期決算
特注機が欧州・北米で増
欧州が3ケタの増加
ユーシン精機(小谷眞由美社長)は5月15日、ウェブ動画配信により決算説明会を開催した。説明会には小谷社長、木村賢専務取締役が出席。動画配信終了後には質問も受け付けた。
それによると売上高は前期比8・3%減の200億1100万円、営業利益が同16・3%減の23億900万円、経常利益が同21・0%減の22億500万円、当期純利益が同19・5%減の15億3200万円となった。売り上げ面については、取出ロボットが設備投資意欲の減少により、アジアにおいて期初より動きが鈍く、日本においても下期以降に減速。海外においては、特注機が欧州・北米向け医療関係で同40・8%増という大幅な伸びがあった。収益面では業務の効率化による経費の削減および減価償却費の減少等によって経費は圧縮できたものの前期実績には追い付けなかった。
製品別の売り上げ状況は、主力製品の取出ロボットの売上高は前期比17・7%減の127億7000万円、特注機は同40・8%増の40億5600万円、部品・保守サービスは同7・4%減の31億8500万円。
地域セグメント別では、日本の売上高が同15・6%減の147億5100万円、営業利益は同37・6%減の12億7600万円。米国の売上高は同15・4%減の29億1200万円、営業利益は同12・3%減の2億6900万円。アジアの売上高は同23・0%減の40億300万円、営業利益は同46・1%減の2億8700万円。欧州の売上高は同187・4%増の26億3700万円、営業利益は同181・7%増の2億3000万円。
新型コロナウイルスの影響は「希少でサプライチェーンも問題ない」(同社)。そのため、コロナ環境下でも開発には意欲的で今期の研究開発費は前期よりも2億1000万円積み上げ、3億9000万円を計画している。設備投資についても、1億8600万円を投じる計画。
今後の見通しについては、世界的な設備投資意欲の減退が続いており、新型コロナウイルスの影響も拡大している。しかしながら、同社のプラスチック射出成形用の取出ロボットおよび周辺自動化機器が活躍する業界は多岐にわたっており、医療関連用品、衛生用品向けの容器などは一定の需要が見込めるものと予測。今期については、売上高が前期比15・1%減の170億円、営業利益が同50・2%減の11億5000万円、経常利益が同47・8%減の11億5000万円、当期純利益を同49・1%減の7億8000万円を見込んでいる。