2020年1月15日

東京オートサロン2020

クルマの美の競演
高まるタイヤへの注目度

日本が誇る世界最大のカスタムカーイベントで、チューニング・ドレスアップの総合展「東京オートサロン2020」が1月10~12日の3日間、千葉県千葉市の幕張メッセで開催された。市販車のマイナーチェンジモデルやカスタマーパーツ装着車のほか、カーメーカーからは最新のフラッグシップモデルが紹介されるなど、外見からでもアグレッシブな走りをイメージさせるマシンが一堂に集結。タイヤメーカーからは、それらの走りを足元から支えるタイヤの最新のラインアップが紹介され、ハイパフォーマンスカーのポテンシャルを極限まで引き出す性能をアピールすることによって、その役割の高さを一段と印象付けた。

ブリヂストンは、スポーツタイヤブランド「ポテンザ」の展示に加え、国内外におけるさまざまなモータースポーツ活動を、車両展示やトークショーなどのイベントと合わせて紹介。初日の10日にはプレスカンファレンスを開催し、ポテンザの新製品として「RE―71RS」および「アドレナリンRE004」の2種類を発表した。会場ではブリヂストンタイヤジャパン常務執行役員消費財タイヤ事業担当の長島淳二氏が登壇し、新製品の概要を説明。ポテンザRE―71RSは、モータースポーツ用タイヤ開発で培った技術を駆使し、「RE―71R」比で、サーキット走行時の最速ラップタイムを2%短縮するとともに、摩耗寿命も5%向上させている。会場ではトヨタ・スープラに実車装着されて展示された。

スポーティーなモデル向けのカジュアルスポーツタイヤとして開発されたアドレナリンRE004は、専用コンパウンドを採用することで従来品である「アドレナリンRE003」よりも転がり抵抗の低減を図るとともに、ドライ/ウエットの両路面での操縦安定性を向上させている。

横浜ゴムは、タイヤブースとホイールブースの両方で出展。タイヤブースでは趣味としてカーライフを楽しむユーザーに向けた〝ホビータイヤ〟を全面的にアピールした。ホビータイヤは、モータースポーツからクラシックやオフロード、ドレスアップまであらゆる自動車ユーザーの趣味に対応するカテゴリーで、会場ではほとんどすべてのラインアップを一堂に展示。多様な車両とのマッチングを紹介したほか、同社がワンメイクサプライヤーを務めるアジア最高峰のフォーミュラレース「全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ」の車両SF19に小学生以下限定で乗り込んで写真撮影ができるコーナーを設置するなど、来場者とのコミュニケーションを図った。SF19のバーチャル・リアリティ体験のほか、レースやラリーなどに参戦しているドライバーや監督など多彩なゲストによるトークショーも開催した。

ホイールブースでは「アドバン・レーシング」ブランドをメーンに主要モデルを全色出品。新商品では鍛造、鋳造でそれぞれ2モデルを紹介した。

横浜ゴム

住友ゴム工業は、「ダンロップ」「ファルケン」の両ブースで出展。今回は〝安全・安心な、家族のダンロップ〟をコンセプトに、ダンロップが持つ安全・安心を支える技術を5つの体験コンテンツ(のぞく=タイヤ・トリップ・シアター)(うごかす=ジェスチャー・ビジョン)(くらべる=ドライブ・シミュレーター)(さわる=ヒストリー・ウォール)(撮れる=レーシング・スタジオ)を通して紹介した。ステージイベントとして、わずか9歳でフォーミュラカーレースデビューを果たしたレーシングドライバー・Juju(野田樹潤)さんと、その父親で元F1ドライバーの野田英樹氏によるトークショーも実施した。

ダンロップ

ファルケンブースでは「カッティングエッジ」をコンセプトに、若々しく躍動感のあるブランドイメージを訴求。大型の透明LEDディスプレイを設置し、ファルケンブランドの契約アスリートであるスケートボード・スノーボードの平野歩夢選手、BMXフリースタイルの中村輪夢選手、スノーボードの松本遥奈選手らのエキサイティングで躍動感のある競技映像を通して、ファルケンブランドを表現した。ショータイムでは、フラッグシップタイヤ「アゼニスFK510」、米国で人気の「ワイルドピーク」シリーズ、新商品ドレスアップバン向けホワイトレタータイヤ「W11」を紹介した。

ファルケン

TOYO TIREは、TOYO TIRESとNITTOの両ブランドでブースを出展。TOYO TIRESブースでは、昨年発表したブランドステートメント〝まだ、走ったことのない道へ。〟を表現し、フラッグシップタイヤブランドである「プロクセス」シリーズと、SUV用タイヤブランドである「オープンカントリー」シリーズの幅広いラインアップを展示した。

会期中は、同社がサポートするケン・ブロック選手や、Team・TOYO TIRES・DRIFT所属の川畑真人選手、ニュージーランド出身のドリフトドライバーのマイケル・ウィデット選手によるトークセッションやサイン会を実施した。

TOYO TIRE

NITTOのブースでは、アメリカのストリートを想起させるブランドの世界観を表現。北米市場で好評を博しているSUV・ピックアップトラック用の「グラップラー」シリーズなど幅広いラインアップを展示した。ブースの壁面では、SUV・ピックアップトラックユーザーから熱狂的な支持を得ている「マッドグラップラー」をテーマに、チョークアーティストのmoeによるライブペインティングを行った。

NITTO

日本グッドイヤーは、世界のモータースポーツに取り組むグッドイヤーの象徴として、「NASCAR」参戦のトヨタ・スープラと、グッドイヤーのカラーリングで飾られた「FIA世界耐久選手権」参戦の「ジョタ・スポーツ・オレカ車」を展示。昨年に引き続き、服部レーシングの協力の下、NASCARチームのプロのピットクルーによるタイヤ交換デモンストレーションを公開した。今回は、プロのNASCARドライバーがレース前に使用するドライブ・シミュレーター「iレーシング」を設置し、一般の来場者にも迫力のあるレース体験を提供した。

日本グッドイヤー