2020年2月5日

アシックス
ウォーキング・プレスミーティングSS20

スマートシューズの体験会も実施

アシックス(廣田康人社長)は1月24日、東京都千代田区の東京ミッドタウン日比谷BASE Qにおいて「アシックス・ウォーキング・プレスミーティングSS20」を開催した。2020年春夏の新製品を発表するとともに、デジタルデバイスによる未来の靴づくりによって生み出された最新のスマートシューズの体験イベントも実施。当日は、ゲストとして日本のヒップホップダンス&ボーカルグループの先駆的存在である「DA PUMP」のメンバーであるKENZO氏を迎え、新モデルのプレゼンテーションの場を盛り上げた。

会場では、アシックスジャパンの小林淳二社長が登壇してあいさつ。引き続き新商品に関するプロダクトプレゼンテーションが、アシックスジャパンのウォーキング事業部リテールマーケティング部の大久司マネジャーによって行われ、ブランディングに関するプレゼンテーションについては、アシックスウォーキング統括部カテゴリー戦略部の山口充部長が行った。

20年春夏シーズンのウオーキングシューズについては、アシックススポーツ工学研究所(原野健一所長)における研究、分析をベースとした独自の機能を搭載しながら、ビジネスシーンのカジュアル化などといったトレンドをデザインとして導入。テーマは〝原点回帰〟で、創業者である鬼塚喜八郎氏がスポーツを通じて若者たちの健やかな心身の成長を支えたいという思いから、49年にアシックスの前身である鬼塚株式会社を設立。それから、どんな時も人々の足を守る靴を作りたいという思いに至り、83年にスポーツシューズの製作で培ってきた知見を盛り込んだ、足にやさしく快適なウオーキングシューズを世に送り出したという経緯を、製品の根幹として設定した。今シーズンは、創業者の情熱やものづくりに取り組む姿勢を改めて見つめ直し、原点回帰に焦点を当てた製品を送り出す。

主なシリーズとしては、男性用の〝走れるビジネスシューズ〟をコンセプトとしたアシックスを代表する高機能ビジネスシューズである「ランウォーク」から、カジュアル化するビジネスシーンに対応したスポーティーなタイプを展開。「ペダラ」からは、街履きや旅行などの活動的なシーンや、カジュアルなジャケットスタイルなどに合わせやすいスポーティーなタイプを投入する。ランウォークには、ミッドソールと靴底の間の中間クッション材に、クッション性に優れたスポンジ材を採用、安定性が高まるよう前部よりかかと部の硬度を高めた。中敷にはホールド感を高める立体成型を施すなど、長時間履いても快適に過ごせる機能を搭載。ライナーには防水透湿性に優れたゴアテックスファブリクスを採用したタイプをメーンに展開する。価格(税別)は2万2000円。

ペダラからは、上質な天然皮革のアッパーにスポーツテクノロジーがつまった靴底を融合させた新しいタイプを展開。クッション性に優れたスポンジ材、衝撃緩衝材〝ゲル〟、過度なねじれを抑えて足元の安定性を高める靴底中部の〝トラスティック〟など、同社のスポーツシューズに採用しているテクノロジーを多く盛り込み、履き心地の良さを追求した。価格(同)は2万3000円と2万5000円。

女性用のペダラにおいては、オンオフさまざまなシーンに対応するきれい目カジュアルのフラットシューズタイプを展開。暑い季節でも楽しく快適に歩くことができるアッパー素材を採用したスニーカータイプの2種がメーンで、フラットシューズは、クラシカルでフェミニンなテーストの靴種をラインアップ。優れたクッション性と反発性を併せ持つ独自開発のスポンジ材を採用し、すっきりと見えるようにかかとの形状を整えるなど、デザインと機能面を両立させている。スニーカータイプは、アッパーに通気性のよいニットメッシュを採用しながらエレガントなニュアンスを持たせたタイプなどを用意。サンダルの新作も充実させた。フラットシューズの価格(同)は2万1000円、スニーカータイプの価格(同)は1万6000円。

プレゼンテーションに続いてイベント対談が行われ、アシックススポーツ工学研究所の原野所長とアシックスが出資しているノーニューフォークスタジオの代表を務める菊川裕也氏が「未来の靴創り」をテーマに熱く語り合った。ノーニューフォークスタジオは足の動きをデータ化するセンシングソリューション「オルフェトラック」などを開発するスタートアップ企業で、アシックスの投資子会社であるアシックス・ベンチャーズが出資している。

ゲストによるステージパフォーマンスも用意され、KENZO氏とヒューマンビートボックスのTATSUYA氏によるスペシャルコラボで参加者を楽しませた。

「第6回ウェアラブルEXPO」に出展

また同社は、カシオ計算機(樫尾和宏社長、以下、カシオ)と共同で、今月12~14日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「第6回ウェアラブルEXPO」に出展を行う。

今回のブースでは、アシックスとカシオが共同開発を進めているウエアラブルデバイスを用いたランナー向けの新しいサービスコンテンツの体験コーナーが設けられる。アシックススポーツ工学研究所の知見とカシオのセンシング技術を融合させ、ランニングフォームの分析に基づく、顧客一人ひとりに合ったコーチングや、からだづくりプログラムの提案など、新たなランニング体験を提供する。