2020年4月15日

椿本チエイン
「クリーンスウィープーG2」開発

ソーセージ現象を解消する新機構

椿本チエイン(大原靖社長)の完全子会社である椿本メイフラン(本社・滋賀県甲賀市、境直茂社長)は、工作機械用クーラントろ過機能付き切りくず搬送コンベヤとして、スタンダードタイプのヒンジベルトコンベヤと、ドラムフィルター付きハイエンド機種「ConSepシリーズ」の中間機種となる「クリーンスウィープ―G2」を開発、4月1日より世界で同時発売した。 

日本、オランダ、アメリカを主要生産拠点に、工作機械向けチップコンベヤなどの生産・販売を手掛けている椿本チエインの100%子会社であるメイフラングループは、金属切りくず搬送とクーラントろ過装置の複合機・ConSepシリーズを1995年に開発。工作機械のメンテナンスコスト削減、稼働率の改善に貢献するハイエンド機種として、世界の工作機械業界、金属加工現場において3万台以上の採用実績を重ねてきた。

日本、オランダ、アメリカのメイフラングループ各社の共同開発によって実現したクリーンスウィープ―G2は旋盤、マシニングセンタや複合加工機にも対応できる、低コストで省スペースのろ過機能付きヒンジベルトコンベヤで、ボリュームゾーンの量産機向けの価格設定により幅広いニーズに対応。ろ過装置付きコンベヤの問題となるソーセージ現象(コンベヤ内部の切りくず詰まり)を解消する新機構である“インナーハンドリングシステムG2”(特許出願中)を搭載し、コンベヤ停止問題も解決した。

クーラントろ過装置を内蔵しており、着脱可能なダブルレイヤースクリーンボックス式により、メンテナンス工数も低減する。日本、アメリカ、オランダから同一品質の共通モデルをグローバルに提供、販売・メンテナンス体制も万全に整える。機長は2000~6000㍉、コンベヤ幅は250~500㍉。最大クーラント処理流量は毎分400㍑(水溶性、要打ち合わせ)。椿本チエイン製の0・1㌔㍗過負荷検知機能付きギヤモータを採用しており、信頼性も高い。

用途は工作機械、各種加工機から排出される金属切りくず搬送・クーラントろ過。納期は受注生産で対応し、日本国内販売価格(税別)は案件ごとの見積もりとなるが、標準タイプは50万円から。同社では20年度の販売計画で1000万円、3年後には2億円を目指す。