コンチネンタル
デジタルでサプライチェーン追跡
天然ゴムの持続可能性向上目指す
コンチネンタル(エルマー・デゲンハートCEO)は、ドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)と共同で、インドネシアでのゴムの栽培から加工、タイヤ生産に至るまでのサプライチェーンを初めてシームレスで電子的に追跡可能にした。
デジタル時代において、天然ゴムの分野で社会的、環境的最低基準はサプライチェーンに沿って監視することが重要。持続可能な栽培方法とデジタル・トレーサビリティ・システムを通じて、自然破壊を食い止め、地元の小規模農家の収入を改善する手助けをすることを可能にする。持続可能でトレーサブルなサプライチェーンの構築は、コンチネンタルの包括的な持続可能性戦略に不可欠な重要項目。BMZとインドネシアで立ち上げに成功したパイロットプロジェクトの一環として初めて、ゴムの栽培、加工からドイツのタイヤ工場までサプライチェーンをシームレスに追跡することを可能にした。透明性を高めることで、プロジェクトに携わる小規模農家の生計を確保するために大きく貢献、加えて天然ゴムのサプライチェーンにおける電子トレーサビリティを徐々に拡大していくことによって、天然ゴムの分野における持続可能性の世界的な向上に貢献する。
コンチネンタルでは、特にインドネシア、ボルネオ島の西カリマンタン州でジャーマン・デベロップメント・コーオペレイションに協力。プロジェクトの関係者は、デジタル・トレーサビリティ・システムを用いて、サプライチェーンのすべてのステップを文書化している。これまでに参加した450の小規模農家は、彼らが生産する高品質の天然ゴムで、販売価格を通常よりも大幅に高めることができた。これは、できるだけ多くのゴムを採取するためにはどのように木の切り付けを行えば良いか、などのより良い技術とともに持続可能な栽培方法を身に付けた学習による成果。小規模農家は、以前に比べ収穫量を大幅に増やし、1本の木からの採取期間を伸ばすことができるようになった。
デジタル・トレーサビリティ・システムにより、ゴムの生産およびサプライチェーンを詳細に評価することが可能になり、GPSでマッピングされた生産エリア、生ゴムの配送、販売価格は倉庫での納品時に直接システム内で文書化。システムは、生産エリアにひもづけて納入された生ゴムの量をチェックする。納入量が予想生産量を超える場合、システムはこれを表示。このようにして従業員は、違法に伐採された地域など、登録されていない地域からゴムがサプライチェーンに入ることを防ぐことができる。
コンチネンタルとBMZはともに、昨年3月に経済界と市民社会の天然ゴム分野で最も重要なプレーヤーが中心となって設立した「持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)」のメンバーとなっている。コンチネンタルでは、他のメンバーとともに、天然ゴム分野における持続可能性の世界的な向上に取り組んでいる。