信栄ゴム工業
新サービス「補給品BANK」開始
金型預かり依頼に基づき製品納入
信栄ゴム工業(本社・岐阜県各務原市、小栗國男社長)は、新型コロナウイルス感染におびやかされる、コロナ時代の新しい補給ゴム製品における調達の形として、量産終了後の金型を預かり、注文に応じて補給部品を製造・供給する新たなサービス「補給品BANK」の提供を開始する。コロナ時代にあっても、継続的に安定した部品調達が困難になる中、製造業の新たなサプライチェーンの確立に貢献する。
量産後の補給部品調達の課題として、元請け業者が海外に部品製造を委託している場合、物流寸断や経済活動停止に伴う補給部品調達リスクを内包.国内下請け供給業者に製造委託している場合、下請け先の高齢化や業績悪化等による廃業や金型劣化による品質低下により安定した補給部品調達にリスクが随伴。特に新型コロナの影響により、これらの危険度は一層高まっており、補給部品のサプライチェーンの再考の必要に迫られてきている。
供給業者にとっては、金型の保管・維持管理、型落ち品など補給部品に対して、年に数回、小ロットで供給する状況への負担が大きい。金型保管については「型管理適正化マニュアル」(経済産業省2020年発表)において国内製造業にガイドラインが示されたが、金型保管業務は下請け製造業者にとって負担が重く、生産性向上を図る上で足かせとなっている。
信栄ゴム工業はこうした業者にとっての不可避な問題に着目。これまでのように元請け業者、供給業者がともに補給部品調達に課題を抱えている状況にあって、同社では、創業70年以上にわたるゴム製品の製造実績、自社で保有する金型保管スペース、小型~大型(70~1000㌧)まで成形可能なゴム製品用プレス機を有効に活用し、製造業全体の課題解決につなぐ目的で新サービスを提供することに決めた。今回のサービスが、ニューノーマルなサプライチェーン構築に寄与すると考えて事業に踏み切る。
サービスとしては、最終メーカー、もしくは1次、2次サプライヤーからの依頼を受けて、金型を預かり、同社で保管・メンテナンスを実施(保管料は有償)。補給部品供給の依頼に基づき、同社で保管している金型を使用し、補給部品の製造・納品を行う。同社から定期的に金型の保管状況を報告し、必要に応じて返却を行う。
問い合わせは、信栄ゴム工業・高橋英夫執行役員(電話090・8435・6352、メールh‐takahashi@shinei‐rubber.jp)まで。