住友ゴム工業
新たな企業理念体系を制定
コーポレートスローガンも策定
住友ゴム工業(山本悟社長)は12月15日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザならびにオンラインで山本社長、木滑和生副社長出席の下、社長年末会見を開き、現行の企業理念を再編・整備し、新たな企業理念体系「Our Philosophy(アウアフィロソフィー)」を制定したことを発表した。創業以来約400年にわたって受け継がれてきた〝住友事業精神〟をベースに、従来の企業理念をこれからの時代に合わせてローリング。中核と位置付けられているPurPose(目的)の背景には同社の〝信念〟があり、自らの存在意義として「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる。」企業体としての本質を突き詰め、同社グループ全体で共有する。
アウアフィロソフィーは、従来の企業理念である〝企業の社会的責任を果たす〟〝グループ全社員の幸せを追求する〟〝お客様の期待に応える〟といった基本の考えを継承。自らの存在意義を再認識し、信念として〝ゴム素材の可能性を誰よりも信じ、さまざまな世界初をつくり出してきた最先端のゴム技術と、そこから広がる新たな技術の開発に挑戦し続け、お客様と社会からの信頼にこたえるとともに、その期待を超える価値にこだわる。人、社会、未来を支える最高の安全とヨロコビをつくり出し、世界へ提供する〟という使命感を持ち続けながら、それを同社の存在意義として重ね合わせている。アウアフィロソフィーの土台となる住友ゴムWAY(大切にする価値感)を〝信用と確実〟〝挑戦〟〝お互いの尊重〟の3点に再定義。スローガンとして〝ゴムの先へ。はずむ未来へ。〟と定め、ゴム素材の弾力性によってすべての人々に弾む心、弾む笑顔を提供する思いを込めた。ゴム技術の最高峰を極め、新たな価値を提供することで人々の幸福につなげる。その目的達成のために同社グループでは、グローバルに常に挑戦し続けるという確固たる思いが込められている。
山本社長は「アウアフィロソフィーは、熱い思いを込めて一年の歳月を費やして策定した。現在は先行きが不透明で、時代による変化も目まぐるしい。そんな環境に対応していくためには住友ゴム工業全体が共感し、決してブレることなく、誇りを持って前に進む共通の強い思いが必要と考えた。今後の当社の存在意義としては利益の追求だけでなく、ESG経営によって周囲とともに社会の発展と人々の幸福を追求していく。激しい変化の渦の中で、社員の行動指針、考え方をまとめ上げ、全員が一丸となって同じ方向を見定めながら価値を創造するという存在感の重要性を明確に伝える必要があった」と、このタイミングでの発表理由について述べた。
そのエビデンスの一端として「コロナ禍の真っただ中であっても、技術的に差別化された高機能製品は求められ、販売は衰えなかった。技術に裏打ちされた高機能商品を開発し続けることで、常に人々から必要とされる存在であることが裏打ちされた」(同)ことも打ち明けた。
同社では、今回の新企業理念体系であるアウアフィロソフィーをあらゆる意思決定のよりどころ、行動の起点とすることにより、経済的価値だけでなく社会的価値の向上に取り組み、持続可能な社会の発展に貢献していく。