2021年3月5日

横浜ゴム
タイヤ・路面検知システム実証実験開始

アルプスアルパイン、ゼンリンと

横浜ゴム(山石昌孝社長)は、アルプスアルパイン(栗山年弘CEO)、ゼンリン(髙山善司社長)と共同で、路面検知システムを搭載した「IoTタイヤ」で得たデータを地図情報とひも付ける実証実験を行い、新たなタイヤビジネスの検討を開始した。

今回の実証実験では、横浜ゴムとアルプスアルパインが共同開発する先進タイヤセンサーを実験用車両に装着して路面検知を実施。タイヤセンサーが備えた路面検知情報と、ゼンリンが有する豊富な地図情報とのひも付けを行うことで、さまざまな路面のデータの分析・蓄積とシステム構築を加速させ、新たな付加価値を提案するタイヤビジネスの実現を目指す。

横浜ゴムとアルプスアルパインは、タイヤにおいてもCASE対応およびIoT化が求められる状況にあって、従来のタイヤ空気圧検知に加え、摩耗や路面の状態を検知し、それらの取得データをデジタルツールで処理・管理していくソリューションビジネスの展開を視野に入れた研究開発を2019年より開始。今後の新たなモビリティ需要の変化に対応するためには、タイヤから得られたデータをユーザーや自動運転車両などへフィードバックするシステムや、アプリケーションの開発が重要であると結論付けている。ゼンリンは〝現実世界をライブラリー化する〟というミッションを掲げており、日本全国1741市区町村において、独自の調査手法により各種情報を収集、地図データベースとして管理している。この地図データと、各企業が保有するビッグデータなど、多様な動的情報を連携させることで、新たなビジネス創出の可能性を検討。横浜ゴム、アルプスアルパイン、ゼンリンの3社は、IoTタイヤを搭載した実験用車両を用いて公道からさまざまな路面情報を取得することによってIoTタイヤの研究開発を促進していく。また、高精度地図や道路規制情報と連携することによってCASE社会における安心・安全なサービス実現に向けたビジネスを検討していく。

今後のビジョンとしては、今回の実証実験によるデータの分析を通じ、将来のソリューション提供を目標に置いて推進。摩耗状態や空気圧不足を検知し、急こう配・急カーブ道路を避けるナビゲーションや路面凍結・陥没道路などの情報提供による安全運転支援、自動運転車両の制御などさまざまなソリューションを検討・提案していく。