2021年3月25日

【ホース・チューブ・継手特集】タイガースポリマー
従来同様ニーズ即応

物流拠点の見直しも実施

タイガースポリマーが展開する産業用ホース事業の現状は、新型コロナウイルス禍により、2021年第3四半期の状況は計画比ではクリアできたものの、前年同期の実績には届かなかった。しかしながら昨年9月辺りを境に上向きに転じた実感があり、コロナ禍により受けたマイナス分を取り戻す業績の巻き返しに懸命に取り組んでいる。

現状のような予測不可能な環境に置かれ、製品のソリューション提案や相手の〝困り事案件〟のくみ上げ、コミュニケーションの部分で困難な事態に置かれている局面にあって、顧客の業態に合わせた取り組み方法として、ウェブでの対応でも賄えるよう工夫を模索。「ウェブによる面談とはいえ、事前の準備を万端に整えておくことで、効果は十分に得られている」(同社)という。

今後に関しては特別な事案に関係なく、自然災害によって被災した地域における復旧案件、今後の防災の観点に向けたインフラ整備など、減災に向けた案件は常に重要項目、行政などでも不可避な項目として位置付けていることから、同社としては従来と同様の業務活動にまい進していく。また、物流拠点の見直しも実施、同社の栃木工場(栃木県塩谷郡)の近辺に北関東倉庫を設け、金具取り付け業務も請け負うことで、現場のニーズに即応することが可能な体制を構築し、同社の強みである現場での取り組みを迅速に進めている。

21年3月期の国内通期の見通しについては自動車部品部門を除き、当初計画5%程度下回る業績で着地するものと推量している。製品戦略としては現場のユーザーニーズによって開発され、上市後も好評な「タイパワーホース耐油WS型」のアピールの度合いを引き上げ、現場での採用率を一段と高めていく。廃液や廃油、汚泥などの吸引作業に効果を発揮するホースで、ホース軟質部には耐油性に優れた特殊材料を使用。軽量で柔軟性に富んでおり、取り扱いやすいことで作業性にも貢献する。補強繊維入りであることから、伸びが少なく、引っ張り、耐圧強度も優れている。デリバリー、サクションの両用途に対応する。

来期(22年3月期)の業績予想としてはプラスを見込んでおり、目標に向けて積極的に事業活動に取り組んでいく。