住友化学
リサイクルプラスチックブランド
「メグリ」立ち上げ
住友化学(岩田圭一社長)はリサイクル技術を活用して得られるプラスチック製品を、新ブランド「Meguri(メグリ)」(商標登録中)として立ち上げることを発表した。同社ではメグリの普及を通じて、温室効果ガス(GHG)排出削減をはじめとする環境負荷低減への貢献を目指す。
メグリは、同社の次世代を担う若手社員が議論を重ね〝3つの『めぐり』を未来へつなぐ〟という思いを込めて命名。「資源循環」および「人とのめぐり会い」に加え、煙害克服のため、銅製錬時に発生する亜硫酸ガスから肥料を製造する目的で設立された同社にとって、事業を通じて社会課題を解決するという創業の精神への「原点回帰」の意味が込められている。また、併記されている「CIRCULARITY FOR ALL」は、循環型社会の実現への貢献に向けた固い決意が示されている。
新ブランドはケミカルリサイクルまたはマテリアルリサイクル技術によって生産されたポリエチレンやポリプロピレン、アクリル樹脂などのさまざまなプラスチック製品が対象。先月23日に発表された、愛媛工場(愛媛県新居浜市)に建設予定のケミカルリサイクル実証設備から得られる再生アクリル樹脂を皮切りに、積水化学工業(加藤敬太社長)と共同で開発中のごみを原料とするポリエチレンや、廃棄されたプラスチックを再資源化する自動車部材向けのポリプロピレンコンパウンドなどもメグリとして展開予定。
顧客や同業他社、自治体などとの使用済みプラスチック製品の回収を含めた連携体制の構築も図りながら、メグリの製品ラインアップを拡充し、生産・販売を増やしていくことによって、循環型社会実現の一助を担えればと同社では考えている。