2021年10月15日

スピングルカンパニー
サステイナブルなスニーカー発売

環境配慮素材を採用
デッドストック生地アップサイクル

スピングルカンパニー(内田貴久社長)は、環境配慮素材を採用したサステイナブルなスニーカー「SPINGLE MOVE(スプングルムーヴ)SPM―467」を10月20日から発売する。

同社のハンドメードスニーカーのスプングルムーヴは、貴重な皮革をできる限り無駄なくアッパー素材に採用するとともに、ソール用に裁断した残りのゴムを練り直して余すことなく使用し、スニーカーでは珍しいリペア(修理)サービスに対応するなど、サステイナブルな取り組みを進めてきた。昨年からは本格的なサステイナブルなスニーカーの開発に取り組み、第一弾として今年6月に鉄の約5分の1の軽さでありながら、鉄の約5倍以上の強度とされる植物由来のナノサイズ極細繊維・セルロースナノファイバーをアウトソールのゴムに練り込むことでソールの摩耗性を従来のスプングルムーヴのアウトソールと比べて約40%低減した「RUBEAR(ルベア)CNFソール」を採用したサステイナブルなスニーカー2品番を販売した。

今回発売するスピングルムーヴSPM―467は、このルベアCNFソールに加え、アッパーには、開発担当者が素材問屋で発掘した、廃業した岡山の織元のデッドストックの生地をアップサイクルした。この貴重な生地は、1枚でアッパーに使用できる二重織となっており、軽さと日本の織物独特の風合いが特長。同社では、この素材に洗いと天然染料による加工(キナリは水洗いのみ、カーキは草木染、グレーは墨汁染)を施した後、最終工程であえて仕上げ加工を行わないことで、生地表面に独特な凹凸感ができるように仕上げられている。ライニング・インソールに使用されている「COOL MAXIM(クールマキシム)」は、防臭・抗菌・防カビ機能を持ち、吸汗性・拡散性にも優れた機能素材。55%が使用済みペットボトルや繊維くずなどの再生素材からつくられている。異型断面を持つ繊維同士のすき間が毛細管の役目を果たし、水分をため込まずドライな状態に保つ。付属のカラーシューレースには、繊維の安全証明「エコテックス」をクリアした糸が使用されている。また、アッパーとソールの間のフォクシングテープにはカラーシューレースと同色のラインを入れ、配色にまとまりを持たせている。

ハイカットタイプで、内側のサイドジップによって簡単に脱ぎ履きが可能。バルカナイズ製法で生産されており、カラーはキナリ、カーキ、グレーの3色。サイズはXS~XLのユニセックスの全7サイズ展開で、ベージュのコットン製替えひもが付属されている。メーカー希望小売価格は2万2000円で、800足の販売を計画している。

なお同社では、ルベアCNFソールを使用したサステイナブルなスニーカーを2022年秋冬モデルまで新ラインとして順次販売し、その後他の商品の一部をルベアCNFソールに切り替える計画を立てている。