2022年2月25日

弘進リトレッド
亘理町に本社工場移転、建設

約2倍の増産図る
今月17日に立地協定締結

弘進ゴム(西井英正社長)の100%子会社で、更生(再生)タイヤの製造・販売等を行っている弘進リトレッド(本社・宮城県仙台市、同社長)は、新設備による再生タイヤの生産体制の拡大を図る目的から、本社ならびに本社工場を移転し、宮城県の亘理中央地区工業団地に新たに建屋を建設する計画を決定した。

亘理中央地区工業団地は、亘理町逢隈高屋字堂田地内に位置しており、敷地面積は1万6500平方㍍。弘進リトレッドでは、今回の移設に伴う再生タイヤの生産体制の拡大により、現在の4万5000~5万本の生産規模から、その約2倍程度の増産を図る。

弘進リトレッドは、トラック・バスなど大型車両向けを主力とする再生タイヤを製造。日本国内の再生タイヤ利用率は2割程度であるが、海外での利用率は5割程度と高く、資源の有効利用、省資源化・CO2削減などに寄与する製品として、SDGsの観点からも注目されている。車両にかかわる維持管理コスト削減に協力する商材でもあることから、将来的にも需要の高まりが期待でき、今後に向けては親会社である弘進ゴムの主力工場である亘理工場とも連携しながら生産を行っていく予定としている。

今回の亘理町本社工場建設にあたり、弘進リトレッドの西井社長、山田周伸亘理町長出席の下、2月17日に亘理町役場において立地協定締結式ならびに共同記者会見が行われた。

同社におけるSDGsへの取り組みは、17項目の達成に向けて、特に「環境保全への取り組み」「地域社会への貢献」「労働環境の整備」「ニーズの多様化への対応と品質向上への取り組み」を宣言。同社としては、更生タイヤ市場への取り組みは、SDGsにも直結する非常に重要な企業としての責務としてもとらえている。同社ではこのほか、自然エネルギーの活用に向けて、新工場の屋根に太陽光パネルを設置、その発電量は工場の電力需要をカバーする見込みを立てている。

弘進グループとしての社会に向けた取り組みとしては現在、地元プロスポーツチーム「仙台89ers」への協賛や、弘進ゴムアスリートパーク(宮城野原公園総合運動場 仙台市陸上競技場)において、スポーツおよび健康促進施設としての活用を通じて地域社会への貢献を果たしている。

今後においても地域社会の活性化、意欲的な高齢者への雇用機会の創造、地域資源の積極的な利用などに積極的に取り組んでいく。

弘進リトレッドの概要は次の通り。
▽所在地=宮城県仙台市宮城野区中野字掃沼69
▽創立年月日=1974年4月23日
▽資本金=4000万円
▽事業内容=プレキュア式更生(再生)タイヤの製造販売