【ホース・チューブ・継手特集】ニッタ
ラインメイトLB70シリーズ
多様な流体移送分野開拓
ニッタが展開しているホース・チューブ事業の2022年3月期第3四半期(4~12月)業績は、前年同期比29%増となった。
一般産業向けは半導体製造装置および建設機械向けの需要が堅調で、好調に推移している。一方、自動車向けは半導体不足の影響により、カーメーカーの生産が停滞している影響を受け、減速傾向となっている。今後も顧客の部品調達問題等で予断を許さない状況は続くと思われるが、3月末まではこのペースを維持できるとみている。
とどまるところを知らない原材料・物流費高騰による影響は一段と深刻さを増しているが、これを受けて同社では昨年10月より、ホース・チューブ・継手製品の値上げを実施。値上げは徐々に浸透しつつあるが、その後も原材料高騰、ユーティリティコストの上昇があり、厳しい状況は続いている。
注力商品の状況については、昨年上市した、超柔軟樹脂ホース「ラインメイトLB70シリーズ」のカラーシリーズの受注や引き合いが徐々に増加。LB70シリーズの主要ターゲットである工作機械だけではなく、冷却配管、各種製造装置などにおいても、流体による識別や誤配管防止などといったメリットを提案することにより、さらなる拡販を目指していく。新たな市場としては、冷却配管、医療・バイオ配管など多様な流体移送の分野を開拓していく。
また、自動工具交換装置「NITTAOMEGA type XM」(可搬重量250~350㌔㌘)、「NITTAOMEGA type L」(可搬重量350~600㌔㌘)については、従来機種に対して薄型・軽量といった特長が市場の評価を獲得し、受注や引き合いが増加している。今後もtypeシリーズのラインアップを充実させることによって、一般産業分野に向けてもすそ野を広げていく。
ホース・チューブだけではなく、自動工具交換装置などの自動化製品を加え、成長に向け、より幅広い事業展開を図っていく。