住友ゴム工業
タイヤ内発電技術利用摩耗推定技術を開発
「防災・減災×サステナブル大賞」受賞
住友ゴム工業(山本悟社長)は、関西大学の谷弘詞教授と共同で、タイヤの回転によって電力を発生させ、タイヤ周辺に搭載されたセンサーにバッテリーレスで電源供給できる発電デバイス「エナジーハーベスト(環境発電)」の開発を推進しているがこのほど、この発電デバイスを利用した「タイヤ摩耗状態および接地面形状測定方法」を開発した。
エナジーハーベストは、身の回りの使われずに捨てられている光や振動、熱などといったわずかな環境エネルギーを拾い集めて活用する技術で、今回の開発により、新たにタイヤ回転接地時にそれぞれの発電デバイスから得られる電圧波形から、タイヤ接地長や回転周期、電圧値を算出することが可能となる。これらを計算することによってタイヤの摩耗量を推定することができる。小型化した発電デバイスを、タイヤ内に複数個装着することにより、タイヤ接地面の幅方向の情報を取得して、タイヤ接地面形状を測定する方法を開発した。これらの技術はタイヤソリューションサービスに活用できると同時に、今後のタイヤ開発にもつながる知見を得られることが期待される。
これらの取り組みが評価され、減災サステナブル技術協会より「防災・減災サステナブル大賞」防災・減災×SDGs賞(アカデミー&ジュニアアカデミー部門)ジャパン賞を受賞した。
減災サステナブル技術協会は、津波シェルターの普及活動から、あらゆる自然災害の被害を少なくしていく必要があるという考えの下、2018年に組織として設立。減災サステナブル技術の研究開発、勉強会・シンポジウムの開催などを行っている。
なお、防災・減災×サステナブル大賞の表彰式は今回、リモート開催によって行われた。