2023年11月30日

ブリヂストン
国内初のフレア形免震ゴム

「HFシリーズ」発売

ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は、地震時の建物の揺れを吸収する免震ゴムの高減衰ゴム系シリーズに、画期的なフレア形状を採用した「HF(エイチエフ)シリーズ」をラインアップし、9月より発売した。

免震ゴムは真円状の薄いゴムと鉄板(鋼板)を交互に重ねた構造で構成。建物の下などに配置することによって、地震による揺れである振動エネルギーを吸収する。同社独自の高減衰ゴムは、特殊な配合によってゴム自体のエネルギー吸収性能が高く、建物を支える荷重支持機能と地震の揺れを吸収する減衰機能を一体化した免震部材として広く利用されている。

新たに発売したHFシリーズは、ブリヂストンがこれまで培ってきた「ゴムを極める」というコアコンピタンスを生かし、国内で初めて上下端部に傾斜構造を配置するフレア形状を採用。この形状を採用することによって、地震の揺れによって免震ゴムが大きく変形する際に建物の重さを支える荷重支持能力と水平方向の最大変形性能を、従来シリーズとの対比で約40%向上させた。これにより、建物や設計によっては同一荷重を支える際の免震ゴムのダウンサイジングが可能で、特に大型倉庫や工場などの中低層建物において、免震ゴムと建物の双方のコストの最適化や建物の構造設計の柔軟性の向上に貢献する。

高減衰ゴム系のHFシリーズは、ゴムと鉄板の積層構造からなる免震ゴムの製造工程において、優れた寸法管理を行うことによって、ひずみのないフレア形状を実現。地震の揺れによって免震ゴムが変形する際に建物の荷重を大きな面で支えることができることから、従来シリーズよりも高い荷重を支えた状態で、より大きく変形することが可能となる。その結果として、条件によっては採用する免震ゴムのダウンサイジングを可能としている。

ブリヂストンは、免震ゴムにおける高減衰ゴム系のHFシリーズにより、さらに幅広い建物に免震という新しい選択肢を提供。企業コミットメントである「Bridgestone E8 Commitment」で掲げている“Ease より安心で心地よいモビリティライフを支えること”にコミットし、人々の暮らしを守る「断トツ」の商品・サービスの提供、ソリューションを提案することによって、災害に強い社会づくりに貢献、人々の安心・安全な生活を支え続けていく。