2019年12月15日
ポリプラスチックス
ブラスター特性に優れたLCP開発
最新のブリスター抑制技術発表
ポリプラスチックス(塩飽俊雄社長)は、ブリスター特性に優れた「ラペロスLCP」を新開発し、併せてブリスター発生を抑制する最新技術を発表した。
LCP(液晶ポリマー)は高流動性、高寸法精度に加え、高耐熱性を兼ね備えたスーパーエンプラで、剛直かつ折れ曲がりにくい分子構造を持ち、高分子物質に特有な分子の絡み合いが非常に少ないポリマー。その特性から小型化、表面実装(SMT)化が進むスマートフォン等のコネクタ市場で幅広く使用されている。また、近年ではIoTの活用や5Gの実用化に向け、自動車分野、家電・OA分野においてもLCPの検討、採用が拡大している。その一方で、SMT方式で、はんだ付けする際に、260度程度まで加熱された部品表面に微細な「ふくれ=ブリスター」が発生して問題となる場合がある。
今回同社が開発したブリスターを抑制するラペロスLCPの開発グレードは、従来の材料に比べて大幅なブリスター抑制効果が確認されており、生産性の向上が期待できる。またLCPが多く採用されているコネクタのような厚みに変化がある部品において、段差における不安定界面の形成を決定する拡張流動の大きさには、材料のスウェル特性(膨潤現象)が大きな影響を与える。スウェル特性は、ポリマー種、フィラー種によって大きく異なることが分かっており、グレード選定の際には考慮すべき点として挙げられる。同社では、この知見を基に急激な肉厚変化部で発生するブリスターを抑制するグレードの開発に成功した。
詳細はhttps://www.polyplastics.com/jp/product/lines/lcp_blistering/index.htmlで。