2020年10月5日

トクヤマ
中国に高純度IPAの合弁会社設立

半導体製造で使用される洗浄液

トクヤマ(横田浩社長)は9月25日に開催した取締役会において、中国の高雄市で電子工業用高純度イソプロピルアルコール(高純度IPA)の製造・販売を行う合弁会社(子会社)を今月設立することを決めた。

5G、IoT、AIなどの進展に伴い、半導体市場の拡大が今後も中長期的に進むと見込まれており、それに伴って高純度IPA需要も漸増すると予測。加えて、半導体の微細化の進展に伴い、高品質化と安定供給に対する顧客からの要求もますます高まってきている。

同社の高純度IPAは、低不純物濃度を特長とする独自の直接水和法で製造されており、半導体製造プロセスで使用される洗浄液として、同社ではそうした顧客ニーズにこたえ、レベルの一層の高純度化に向けての取り組みを一段と追求。今回の合弁会社設立により、台湾において原料のプロピレンからの一貫生産体制を構築、台湾の顧客ニーズに即応する生産・供給体制を整備することで、高純度IPAビジネスの一層の拡大を図る。

合弁会社の名称は「台塑德山精密化學股份有限公司」で、代表者として董事長に林健男氏、董事総経理に本田治義氏が就任。資本金は10億台湾㌦(約2億7000万円)。出資比率はトクヤマが50%、合弁相手の現地企業が50%。事業開始は2022年1月ごろを予定している。

合弁相手会社は、台湾塑膠工業股份で、事業内容は石油化学製品および化学品の製造・販売。董事長は林健男氏。