松井製作所
金型冷温調機「MCX2シリーズ」発売
8~90度の温度域
プラ成形に最適な温調水供給
松井製作所(松井宏信社長)は日本、イタリア、タイの3カ国の異文化協業を経て生み出され、グローバル市場をねらった新規戦略製品として金型冷温調機「MCX2シリーズ」(型式・MCX2―G3)6機種を、3月22日に発売する。
同機は8~90度の低温~高温までの幅広い温度域に対応しており、チラーもしくは温度調節機だけではカバーできない幅広い温度域を1台でカバーできる金型温度調節機で、表面品質の向上、寸法精度の安定、成形サイクルの短縮など、成形品の付加価値を高める効果が期待される。
特に、一般的な金型温度調節機とは違い、同機は冷却/温調機能を有しているため、給水温度や外気温などの外的要因の影響を受けることなく、年間を通じて安定した温調水の供給が可能となる。加えて、チラーと温度調節機の併用では媒体温度の制御が難しいとされる35~45度の温度域において温調水の安定供給が可能で、ハイサイクル成形、高品質成形に最適となっている。
ポリウレタン(PUR)やメラニン樹脂(MF)などの熱硬化性樹脂やポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)をはじめとする熱可塑性樹脂の成型で、その仕上りに影響が出やすい金型の温度管理において、プラスマイナス0・3度の高精度な温度にコントロールされた温調水の供給ができるため、成形サイクルの短縮による生産量アップの効果が見込める。
視認性に優れた7㌅の大画面タッチパネルが採用されており、媒体の温度や圧力、稼働履歴などをグラフ化し、グラフィカルに表示することができる。併せて警報の内容や、その対処法を画面上で確認することも可能。
同シリーズは、金型の固定型と可動型の2系統で個別に温度制御が可能となる2回路(―D)モデルなど、さまざまな成形現場に対応できるラインアップが用意されており、年間販売目標台数はシリーズ計で150台を目指す。