2021年9月15日

日本ゼオン
アクリルゴム商業生産

タイで本格スタート

日本ゼオン(田中公章社長)のグループ企業である、Zeon Chemicals Asia(水飼史朗社長、以下、ZCA社)は、8月からタイ・ラヨーン県でアクリルゴムの商業生産を開始した。

アクリルゴムは、耐熱性・耐油性に優れた特殊ゴムの一つで、その特性を生かし、内燃機関搭載車にシールやガスケット、ホースなどの素材として使用されており、アジア地域を中心に今後も需要の増加が見込まれている材料。

ゼオングループでは、これまで日本の川崎・倉敷、アメリカの3拠点でアクリルゴムの生産を行っているが、今回のZCA社の商業生産開始によって、グループ全体でのアクリルゴム生産量は年間2万2000㌧となり、世界4拠点からグローバルに供給する体制を強化する。

同社の中期経営計画では全社戦略の一つに〝既存事業を磨き上げる〟を掲げており、合成ゴムを含むエラストマー素材事業の差別化製品の強化や生産ラインの効率化を目指している。加えてアクリルゴムの需要増を着実に取り込むことで、合成ゴム事業のさらなる強化を目指していく。