日本抗菌総合研究所
「VOC・VSC低減化抗菌マスターバッチ」
3社で開発に成功
分散性に優れ均一で安定
日本抗菌総合研究所(本社・奈良県奈良市、富士野彰宏代表取締役)は、古河電工グループの古河産業(本社・東京都港区、横田敦彦代表取締役)と、プラスチックコンパウンド加工のあらゆる課題を技術で解決するアルバファインテック(本社・茨城県常総市、武田久徳代表取締役)の3社で、揮発性有機化合物(VOC)と揮発性硫黄化合物(VSC)を同時に低減し、抗菌効果のあるマスターバッチの開発に成功した。この成功によって幅広い樹脂製品のフィルム、シート、容器等から溶出される有害物質や臭気を検出下限値まで低減化することが可能となる。
今回開発された「VOC・VSC―低減化抗菌MB」はペレット(粒子)状の基剤で、Cu・Fe・Agイオンを使用せずに人体や環境に悪影響を与える物質のVOCおよびVSCの低減を可能とし、さらに抗菌性能を付与したマスターバッチ。分散性に優れ、均一で安定しており、飛散や機材腐食の心配がなく取り扱いも容易。特長としては①消臭性=VOCアルデヒド系のホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、VSC硫黄系の硫化水素、メチルメルカプタン、脂肪酸系の酢酸、イソ吉草酸、アミン系のアンモニア、トリメチルアミン、ピリジンの9臭気に対応②抗菌性(樹脂プレートによる)=2・0以上で抗菌活性ありとされる抗菌活性値は大腸菌5・9以上、黄色ブドウ球菌4・9以上を示している。抗菌性については一般生菌数は表裏0個/㌘、大腸菌群の表裏は陰性との結果③安全性=食品添加物規格等④耐久性=非再放出(化学反応系消臭のメカニズムにより)等がある。
適用樹脂は各種プラスチックで、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ABS、PET、ポリカーボネート、塩化ビニルなど。
用途としては各種フィルム・シート、容器類、食品包装材、家庭用品、家電製品、自動車関連部品、工業製品、農業資材、福祉施設、床材・壁材等建材、繊維等が適している。