NOK
鳥取事業場で設備投資
電気自動車向け防振・防音製品
NOK(鶴正雄社長)は自動車電動化への対応を強化すべく、同社鳥取事業場内(鳥取県西伯郡)において、約5億円の設備投資を行う。2021年度~23年度の3年で、電気自動車向け電動パワーステアリング(EPS)・ギヤ・ブレーキ等周辺に使用する防振・防音製品の製造を行う設備を増設する。
同社のオイルシールやOリングなどのシール製品は、自動車をはじめ、建設機械や農業機械、住宅設備機器などの分野で採用されており、高いシェアを誇る。鳥取事業場では、シール製品の開発・製造の過程で培ってきた材料技術や製造技術を基に、防振・防音製品の開発・製造を行ってきた。主力製品は自動車エンジンのクランク軸の振動を低減するトーショナルダンパ(TVD)で、TVDのさらなるシェア拡大を目指す一方で、現在注力しているのが電気自動車向けの防振・防音製品。各自動車メーカーとの取引実績や防振・防音技術を生かして電気自動車向け製品の受注獲得を加速し、エンジン車・電気自動車の双方でのシェア拡大を狙う。既に自動車メーカー等と共同開発を行っており、現在、振動吸収やノイズ低減の機能を持つ製品の開発・生産体制を構築する計画を推進している。
なお、この増設計画については鳥取県から先進的な産業分野への投資として認定される予定で、「鳥取県産業成長応援補助金(成長・規模拡大ステージ)」による支援が予定されている。
また、電気自動車向け製品の生産体制の強化に伴い、鳥取事業場において約20人の新規雇用も計画されており、現在、人材確保が進められている。