2023年2月10日

東亞合成
新中期経営計画策定

伸ばす事業に経営資源投入

東亞合成(髙村美己志社長)は、企業理念である〝素材と機能の可能性を追求し、化学の力で新しい幸せをあなたへ届けます。〟に基づき、既存事業の拡大と新たな柱となる新製品・新事業の創出により持続的な成長を目指して企業活動を推進しているが、2023~25年の3年間を実行期間とした中期経営計画「Leap Forward to the Next2025」を策定した。研究開発と設備投資に一層の経営資源を投入し、特異な研究開発力のさらなる強化と生産基盤の強化を実現する。ユニークで付加価値の高い事業の一層の拡大を図り、激しい事業環境の変化にも揺るがない事業基盤を築いていく。

基本方針としては、新製品・新技術の開発力強化に向けて、研究開発力を一段と強化することによってモビリティ、電子材料、メディカルケアを注力分野として競争力のある独創的な製品や技術を継続的に生み出し、同社グループの将来を担う新事業を実績化する。海外売上高の拡大に向けては、世界で成長が期待される市場での生産、販売活動を展開し、高付加価値製品のシェアを拡大。持続可能な社会の実現に貢献し、同社グループ内における温室効果ガス(GHG)排出削減への注力に加え、社会における環境課題の解決に資する製品や技術の提供により、持続可能な社会の実現に貢献する。

重要施策としては、伸ばす事業に経営資源を積極投入、国内外での展開を加速させ、既存事業の中の強化すべき事業や新規事業にメリハリをつけて経営資源を投入する。前中計におけるシェア拡大の取り組みを継続しながら、将来を担うセルロースナノファイバー製品、メディカルケア製品を早い段階で市場への投入を果たし実績としてくみ上げる。海外では、米国、中国、東南アジアを中心とした需要おう盛な市場でのモビリティ、半導体、電池、5G分野向け材料の事業体制を拡充することによって、ポリマー・オリゴマー、接着材料、高機能材料事業を中心とした高付加価値製品の海外取引高を拡大させる。

研究開発力の強化に向けては事業の拡大、新規事業の開発を加速させるため、積極的に経営資源を投入。この一環としてスタートアップ企業との協働も積極的に進める。顧客と寄り添えいながら、ユーザーとともに研究を実施。開発をスピードアップさせる目的から、首都圏に研究拠点を設置する。

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、MI(マテリアルズインフォマティクス)や分子シミュレーションの活用、スマートファクトリー化、AI活用、デジタル人材育成などを進め、グループの競争力と体質の両面を強化する。

先見性を備えた人材の確保と育成を図る目的から、仕事に対するモチベーション向上を意図した人事制度を実施、専門人材を積極的に採用する。海外人材の登用やリスキリング計画を策定・実施することで、多様化する社会に対応した人材の確保と育成を図る。

サステナブル経営を推進し、50年カーボンニュートラルを目指したGHG排出削減ロードマップを実現する目的から、生産効率の向上によるエネルギー消費の削減に取り組むほか、調達面でもグリーンエネルギー発電導入などの施策を実行する。エコプロダクツの開発を進め、顧客の環境課題の解決に資する製品・技術の提供に力を注ぐ。

数値目標としては、25年計画における事業にかかわるマテリアリティによって、一段と大きな存在感を備えた企業の実現を目指し、連結売上高1830億円、連結営業利益(売上高営業利益率)200億円(11・0%)、EBITDA(金利、税金、減価償却前利益)320億円、設備投資(23~25年累計額)については680億円を計画。高付加価値製品の売上高比率48%、研究開発費増額(22年比)20%、海外シェアの拡大を図り、海外売上高を22年比で30%増を目指す。

事業基盤にかかわるマテリアリティにおいて持続可能な社会の実現に貢献。GHG排出量については13年比35%減を目指す。多様な人材の活躍推進と育成により、女性管理職比率5%を目標として設定している。

経営指標としては1株当たり純利益(EPS)153円、総資産経常利益率(ROA)8・2%、自己資本当期純利益率(ROE)7・3%に向けて事業を展開し、企業価値の向上を果たす。

設備投資の内容としては、高付加価値製品の製造設備増強、研究設備の拡充に加え、物流施設等のインフラ整備、サステナビリティ関連にも力を注ぐ。

資本政策については、一層の資本効率向上を目指し、投下資本利益率(ROIC)を利用した事業管理手法を早期に導入し、資産効率を意識した事業運営を促進する。株主還元については、連結配当性向30%、総還元性向50%もしくはその上の水準を目指す。25年中期経営計画期間中に200億円程度の自己株式の取得を計画しており、株式価値の向上を図る。