【新年賀詞交歓会】
東部工業用ゴム製品卸商業組合
明るく前向きに進む
東部工業用ゴム製品卸商業組合(塩谷信雄理事長)は1月25日、東京都千代田区の帝国ホテルで「第72回商工・関連団体新年会」を開催した。新たな年の幕開けを祝い合う会合には来賓、賛助会員、組合員など総勢200名を超える関係者が参集。冒頭、組合を代表してあいさつに立った塩谷理事長は「まだ先行きを見通すことは難しいものの、幾分はモノ不足も解消に向かいつつあり、何よりコロナ禍に起因する行動制限が緩和され、さまざまな業界の催しが復活していることは明るい兆しだと思っている。当組合においても、3年前はすべての行事を中止せざるを得ない状況であったが、それから少しずつ動き出し、昨年は多くの活動を復活・実施することができた。行事を通して事業に役立つ情報交換の場を提供していくことが組合の大きな使命の一つであり、可能な限りの工夫をしながらできる行事を開催していくという方針で進めている。すべての会議はオンラインのほか、十分なスペースを確保できる会議室を借りて開催し、また昨年の7月、3年ぶりに開催したゴムの勉強会では会場に50人、ウェブでの参加が200人という過去に例をみない多くの聴講者を得て大盛況となった。そのようなハイブリッド形式で多くの取り組みを従来と同じように実施することができたが、これからもコロナ禍で学んだ方法を活用しながら、皆さんに喜んで頂けるようにさらに内容を充実させていきたい。今年の干支は〝癸卯(みずのとう)〟で、これまで努力を重ねてきたことが実を結んで好転することを意味するそうだ。今年もさまざまなことで改善が進むことに期待して明るく前向きに進んでいきたい」と、今後の活動の方向性を述べた。
引き続き、今年の組合綱領に選ばれた田口昌也氏(ミナトゴム)創案による「経済変化に柔軟に対応し、持続性のある組合活動を実現させよう」が発表され、田口氏は「昨年もコロナ禍、ウクライナ情勢、材料不足、急激な為替変動など多くの出来事があったが、われわれ商業者とメーカーはそういった困難をさまざまな工夫を凝らしながら乗り越えようとしている。ここに集われた皆さんが、逆風の中でも柔軟かつ持続的な経営に努めていくことで、組合活動も一層活発になって発展していくことを願っている」と綱領に込められた思いを語った。
その後、来賓としてあいさつした日本ゴム工業会の清水隆史会長は「弾性をはじめ多岐にわたる特性を発揮するゴムはインフラ、産業用途だけではなく日常生活のあらゆるシーンで欠かせない素材だ。今後もITやAIを駆使した開発による製品や用途開発などによって新たな需要も生まれるだろう。その可能性を広げるためには世の中の動きをとらえ、現状にとどまることなく進んでいくことが肝要だ。現代の日本のゴム製品および産業がここまで発展を遂げたのはエンドユーザーに密着した組合の皆様の適切なアドバイス、フィードバックがあればこそと認識しており、これからも互いがサプライチェーンの一員として、さらに連携を密に前進していきたい」と商社と一枚岩となった協業体制を誓った。
清水会長のあいさつの後は、山上茂久相談役が乾杯の音頭をとり、同相談役の威勢の良い発声を合図に参加者はグラスを高く掲げた。