エボニック
アジア初のフュームドアルミナプラント新設
日本アエロジル四日市工場に
2025年に操業開始予定
エボニックインダストリーズ(クリスチャン・クルマンCEO)は、グループ会社である日本アエロジル(本社・東京都新宿区、フロリアン・キルシュナー社長)の三重県四日市市の四日市工場の敷地内にフュームドアルミナを製造する新プラントを建設する。アジア初のフュームドアルミナ製造プラントとして、電気自動車に使用されるリチウムイオン電池向けのソリューションを提供。数十億円規模を投じ、本年夏の着工を予定しており、2025年の操業開始を目指している。地元地域の雇用も創出にも貢献する。
これにあたり、日本アエロジルは、三重県を立会人とし、四日市市と企業立地協定を締結。エボニックの戦略的変革は、グリーン成長への投資と、サステナビリティをイノベーションの中核に置くことを目標としており、エボニックは、30年までにNext Generation Solutions(次世代ソリューション)に30億ユーロ以上の投資を目指している。その戦略の一つがスマートマテリアルズ部門が提供する電気自動車向けバッテリーテクノロジーのソリューションで、今回の投資により、エボニックは、より持続可能で革新性の高いソリューションを提供、アジアのバッテリー業界の成長と顧客のサポートに貢献する。
エボニックは、リチウムイオン電池を製造する顧客に対して、性能の向上と一段と高いベルの安全特性を提供することに注力。次世代リチウムイオン電池の超薄膜セパレーターコーティング用の酸化アルミニウムである「AEROXIDE(アエロキシド)」は、電気自動車の走行距離をさらに長く、バッテリーの安全性と急速充電の性能も向上させる。このソリューションは、リチウムオン電池のエネルギー密度を高めるとともに、耐久性の向上に貢献する。
アジアでは、電気自動車向けの次世代バッテリーと粉体塗料の市場が拡大。「この拡張投資により、リチウムイオン電池市場の成長を加速させる」(同社)。