積水化成品工業
油化装置で発泡スチロールリサイクル開始
沖縄子会社、油化装置運用県内初
積水化成品沖縄(所在地・沖縄県うるま市、塩山泰章社長)は、県内において油化装置による発泡スチロールのリサイクルを開始した。積水化成品沖縄は1965年に創立後、積水化成品工業(柏原正人社長)の子会社としてグループ一体となり、低炭素・循環型社会の実現を目指し、環境と共生するモノづくりを展開している。軽量で断熱性に優れ、物流容器や梱包材として普及している発泡スチロールは、70年代から業界全体でリサイクル活動に取り組み、国内リサイクル率は92%(21年実績)に達している。
今回、廃棄物を出さない新たな取り組みとして資源循環の手法の一つである、油化装置を導入した。油化装置の開発・製造をエコ・エナジー、沖縄県への油化装置の誘致・運用などをディ・エス・エスと協働して油化技術に取り組み、県内での油化装置の稼働を可能とした。この油化装置は県内初の運用となり、島嶼地域での海洋プラスチックごみ問題の解決に向けての、新たな試みとなる。
積水化成品沖縄では、工場に油化技術を取り入れることにより、廃プラスチックスの削減だけでなく、現場で再生した油を工場内で使用するボイラーなどの燃料として活用し、CO2排出量の削減とともに工場内リサイクルを推進していく。
今後、積水化成品沖縄では地元企業への見学会を開催し、環境への取り組みの強化を図っていく。
また、積水化成品グループ全体でも、2050年にカーボンニュートラルの実現を目指し、従来から注力している3R(Reduce、Reuse、Recycle)に、独自の2R(Replace、Re―create)を加えたSKG―5Rを実践し、事業活動を通じた環境負荷低減の取り組みを推し進めていく。